やる夫を拾い読み
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【昼間はバールで】ＢＡＲ追分【夜はバー】 第一話 スープの時間 後編左右が空席になると、急にカウンターが広く感じられた。 ﾄ VVVVVVVVﾉ＼ ＼ ＼ ヽ ＼ ⌒≧x ／＾^＼/ ＼ ＼ 彡 〆 ） u. 丶 ∨ 〃 ﾊ _ノ ― Y:ｉ| （バーで飲むのが背伸びってほど若かないッスけど、 ｲ 从§ （ ○） （○） |从 乂ｲ§ .u （__人__） | やっぱ緊張するッスねえ……） ／ ﾟ o ｀ ー´ ／ / ∽ ∽ | ヽ ヽ ∞∞ ヽ こうした場所にはこれまで縁がなかった。 . 間がもたなくて、急いでハイボールをあおったら軽くむせた。 ﾄ VVVVVVVVﾉ＼ ＼ ＼ ヽ ＼ ⌒≧x ＼ 彡 ,／＾^＼ /￣＼、∨ （うわ、恥ず……） 〃 ﾊ〆 ）. Y:ｉ| ｲ 从§ ノ ― |从 （慣れてないの、丸出しッスよ……） 乂ｲ§/ｕ ∩ノ ⊃ー）／ ( ＼ ／ ＿ノ | | .＼ “ ／＿＿| | ＼ ／＿＿＿ ／ 小さく咳払いをして、カウンターにグラスを置く。 . そのとき、店の奥から軽やかな音がした。 γ´￣￣￣￣￣￣ ｀Y´ | カラン…… | ＮVVVVVVV＼ ゝ＿＿＿＿＿＿＿,ノ ＼ ＼ ＜ ｀ヽ､ ＜／ ／"" ＼ .ノヽ. ＼ //, '〆 ） ＼ ヽ 〃 {_{ ノ ─ │i| ﾚ!小§ （○） （○） | ｲ ﾚ § u （__人__） |ﾉ /⌒゜。 ー‐ 。゜ｨヽ / rｰ'ゝ∞ ∞ 〆ヽ /,ﾉヾ ,> ∞∞ ヾ_ノ,| | ヽ〆 |∞| 耳をくすぐられたような心地になる、優しい響きだった。 . なんだろうと考えて、グラスを持ち上げたら、手のなかで同じ音が響いた。 ＿＿＿＿＿＿＿ |ｉ:¨￣ ￣¨.: i |i: :i| .|i: 、 :i| |i ／ﾍ:＼.＿＿ :| |〈｀_､/´.ｌ'´￣ ;i :i| |i '､ ;'´'iｌ: :;」i :i| ─|｀ー＝===＝一 | グラスに当たる氷の音だ。 . あらためてカウンターの左右を見るが、自分以外に客は誰もいない。 ﾄ VVVVVVVVﾉ＼ ＼ ＼ ヽ ＼ ⌒≧x ／＾^＼/ ＼ ＼ 彡 〆 ） 丶 ∨ 〃 ﾊ .u _ノ ― Y:ｉ| ｲ 从§ （ ○） （○） |从 （酔ってるンスかね……） 乂ｲ§ （__人__） | ／ ﾟ o ｀ ー´ ／ / ∽ ∽ | ヽ ヽ ∞∞ ヽ . バーテンダーが、果物をふちに飾ったグラスをコーヒーマシンの陰に運んでいった。 _＿__ _,.-=＝－- ､ ...-‐＝三ﾆ≧弐ﾆミ´三ﾆ=-､ ／:,::::‐:'´／::::::,ｲ::::::∧:｀:､｀:､=:ﾐ､｀::.､ .::'::／::,:イ,ｲ:/::::::/ｉ|::::::':::: ヽ:::ヽ:::ヽ:::ヽ::::＼ . /:::/::::::'::::///:ｉ:ｉ:::': !|ｉ:::ｉ:::ｉ:ｉ::ｉ::＼:｀::､::＼:＼::::::､ /:::/::::/::::/,ｲ':::ｉ:l:::::::/!|:::|::ｌ ｌ::|:::､:::＼::＼:::ヽ::ヽ: 丶 :::/::::/ｉ::://::l::::l:!:::::/::ハ:|::!:|::ﾄ､:::＼:::',::､:丶::丶::､: ヽ /::: /::l:::'/:ｉ::|:::l::::::;':::ｉ:::::l:|::::|::|小ﾄ､::ヾﾄ､:ヽ: ',:::ｉ､::ｉ::::ｉ :::::/::::l::ｉ::::;斗､!::::,ｉ:::l::::::; |::::|:l/:::|､ ｀ ､!:::ｉ:: ｉ:ﾊ l::ｉ |ヽ! ::::'::::::l::l::::' r ､!: /:|::l::::/:l:|::::!!: /|!=≧､ヾl::::ｌ':::!|:::!:|:::| :::::::::::|:|:ｉ::ｉ { !:/:/l:l: /: ﾊ!:: Ⅵ:八 ヾ!::/ｉ::: |:::: !: ! :::::::: ｉ|:|:|::l y/:/:/l| ' / ｉ∧::l {′ ヾ=-ﾒ}ﾊ. |::::|: /}:/ ::::::!|:!:|::|V/l/ '. |::/ /' ヾ!. ' ､::::!/::::' ::::::!:::|::ｌ::ｉ: ' !' V,'／ :::::::l:ｉｌ:l:' ｉ , ノ´ :::::|| |!. ､ r ´ ::ll {. ＼ - ― ､‐' :!. ヽ _ﾉ ､ / ､. , -‐丶 _ ′ ＼イ ＼ ￣ ＼. ヽ 続いて棚から酒を一瓶下ろすと、再び同じ場所に行った。 . それを見て、この店のカウンターは実はＬ字型になっていたことを思い出した。 :;:::;:::;:::;|,l:::;:::;:::;::;::;::;|,i:::;::;::l.l::;:::;li:::;ii:::;:::;::/l: ;:::;::;:::;::|,l:;:::;:::;:::;::;:::;|,i:::;:::;:l.l::;:::;li::;:ii:::;::_/./ ≡__γ_._ヽ≡≡γ_._ヽ_/_ヽ_.∩.∩≡l/:::: . ＝＝＝＝＝＝＝＝＝il|┌──┐|~~l . Ⅱ∀Ⅱ∀|i|l__l§l__l§|i||│ │| . |:::::: . ＝＝＝＝|i|＝＝＝＝|i||└──┘| ./ . ∪∇∪∇|i|日Ξ日Ξ|i||＿＿＿＿|/::::::::: ＿＿__＿＿__＿＿__＿,.ノ // . ,,旦_ _日_ /l/:::::::::::::: ＿＿__＿＿__＿＿__＿＿__,／l/ ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿__,l／i::::::::::::::::::: ::::::::,┯┯､:::::::,┯┯､::::::::::::l／l/i :::::: l││ l::::: l││ l:::::::::: l／l/i ::::::::::┳┳:::::::::::┳┳:::::::::::::l／l/i ::::::::::: 从:::::::::::::: 从::::::::::::::::l／l/. :::::: ┏┻┓:::::┏┻┓:::::: : l／ ,,;: .,;: .,;: .,,;: .,;: .,;: .,,;: ,,;: .,;: .,;: .,,;: .,;: .,;: .,,;:: ,,;: .,;: .,;: .,,;: ,,;: 先月に来たとき、奥のコーヒーマシンの陰に二つの席があり、 たしかそこにきれいな女性と桃子が並んで座っていた。 . ／ﾚVVVVVVVV ｲ ／ ／ ／ ∠ ／ ／ヽ／＾＾＼ x≦⌒ / ／ （ 〆 ミ （他の席から死角になってるから | ′_ノ ― ﾑ ヾ 从| （●） （● ） §从 ゝ 女性専用の席なのかもしれないッスね） | （__人__） §ﾙ′ ＼ ｀ー ´ o ﾟ ＼ ∽ ∽ ヽ / ∞∞ / / | むせないように注意しながら酒を飲み干して、ギャル夫はそっとグラスを置く。 . γ´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ ｀Y´ | もう一杯、いかが？ | ゝ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿,ノ 店の奥から再び氷の音が響いて、穏やかな女の声がした。 ﾄ VVVVVVVﾉ＼ ＼ ＼ ヽ ＼ ⌒≧x ／＾^＼/＼ ＼ 〃 ﾊ ー ー Y:ｉ| ｲ 从§（ ○） （ ○）|从 あ、いえ、大丈夫ッス。 乂ｲ§ （__人__） |从 乂ｲ U ｀i i | ＼ ＿ `⌒／ ／ ⌒丶 γ´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ ｀Y´ | 何が、大丈夫なの？ | ゝ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿,ノ ふわりとした声が耳をくすぐる。 . ﾄ VVVVVVVVﾉ＼ ＼ ＼ ヽ ＼ ⌒≧x 〆／＾^＼/ ＼ ＼ 何って……何ッスかね。 〃 ﾊ u ） 丶Y:ｉ| ｲ 从§ ノ ― |从 自分で言っておきながら、 乂ｲ§ （ ○） （○） | ／ ﾟ o （__人__）／ よくわかんないッス。 / ∽ ∽ | ヽ ヽ ∞∞ ヽ . 戻ってきたバーテンダーに声をひそめてたずねる。 ／ﾚVVVVVVVV ｲ ／ ／ ／ ∠ ／ ／ヽ／＾＾＼ x≦⌒ あの、 / ／ （ 〆 ミ | ′_ノ ― ﾑ ヾ さっきのフルーツの盛り合わせみたいなのは 从| （●） （● ） §从 ゝ | （__人__） §ﾙ′ おつまみッスか？ ＼ ｀ー ´ o ﾟ ＼ ∽ ∽ ヽ / ∞∞ / / | !:/!:::::!::::::!::ヽ:ヽ{:::＼:::ヽ::::＼:::＼::ヽ:::::::ヽ!:::::::}!::::l::li| .... j/:::ｌ:::::!:､:::!::ﾄ､:､:ヽ:::::｀ヽ{､::::::＼::::＼{､::::::::::::::::i::!::l:l ! . l:i:ｌ::::i::i:､:l::lﾃ=-､:ヽ､_､::＼_,≧ｪｭ､_､＼:::::::::i::li::!::ﾘ !ﾊﾄ:{:!:ｉ:ﾄN{､ﾋ_ﾗﾍ､{ ＞､{ 'ｲ ﾋ_ﾗ 》＼::l::!:ﾄ!!:l::l! ヽ i､ヽ:ﾄ{､ヾ￣"´ l!＼ ｀"￣"´ |::!:l::! j:ll:! . !::､::::i ｌ |:::/lj/l:!ﾘ ヾﾄ､:! ｊ!/ j|:::ﾘ いえ、カクテルです。 ヾ! ヽ ‐ /ｲ´ｌﾊ/ }ﾄ.、 ､ _＿ ＿ , /' !::// ﾘl::l゛､ .／ |/:/ ｒｰ''"´ﾄ!::i{＼ ／ / !:/ / ^ヽ ヾ! ヽ ＿,,、'´ / ｊ/ . ﾄ VVVVVVV_ﾉ＼ ＼ ＼ ﾊ ＼ ⌒≧ ／ ／＾＾＼〆 ､ ＼ 彡 〆 ＼ ＼ ヽ カクテル？ 〃 ﾊ _ノ ―＼ l | ﾙ从§ （●） （●） ヾ | どんな？ 乂§ （__人__） 从ｲ ＼ ｀ー´ ／ ／ ＼ 果物が盛られたカクテルなどあるのだろうか。 . γ´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ ｀Y´ | こちらにいらしたら？ | ＮVVVVVVV＼ ゝ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿,ノ ＼ ＼ ＜ ｀ヽ､ ＜／ ／"" ＼ .ノヽ. ＼ //, '〆 ） ＼ ヽ 〃 {_{ ノ ─ │i| ﾚ!小§ （○） （○） | ｲ えっ？ ﾚ § u （__人__） |ﾉ /⌒゜。 ー‐ 。゜ｨヽ / rｰ'ゝ∞ ∞ 〆ヽ γ´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ ｀Y´ /,ﾉヾ ,> ∞∞ ヾ_ノ,| | 見たほうが早いわよ。 | | ヽ〆 |∞| ゝ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿,ノ 笑みを含んだ落ち着いた声が掛けられた。 . 黙ってギャル夫は立ち上がる。 ／ヽVVVVVVV ノ .／ ／ ／ （ ／ ≦⌒ / ミ （ここでまた断ったら、 | ヾ | i ' ゞ まるでビビッてるみたいじゃないッスか……！） ゝ. | / 丿 ＼从 ﾘｿ /ノ 从／ ／ ｀ｿ∨ｲ 彡' ＼ ほんの少し、自分自身のふるまいに腹立たしさを覚えていた。 . カウンターに沿って奥へと歩き、左手方向に目を向けると、先月見かけた女がいた。 …… ／⌒≠ｱミｘ :´ : : : : : : : : : : :｀`. . ／: : -=‐ ／: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : . : : -==‐′: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :＼ -=ﾆ=‐′: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :ヽ =ﾆ=‐′:. : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :. ﾆ=‐′: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :ｉ : : : : : : :. ﾆﾆ′: : : : : : : : : : :i{: : : : : : : : : : : : : : }､: : : : : : :i ﾆﾆ[: : : : : : : : : : : .:l{: : : : : : : : : : : : : : } }: } : : : : | ﾆ=[ : : : : : : : : : i{ :八 : : : : : : : : : : : ‐ナ=‐ : : : : | 】: : : : : : : .: .:∧{ _ヽ -‐- : : : : : _,.斗ﾐ: : : : : :八 ￣￣｀ヽ : : : 斗ﾋ仄 ＼: : : : : : 笊ｉ:ﾙｶﾞ : : : / [i:i:i:. : : : : : { _,.斗rfﾃ“ﾞヽ、 : /ゝ…^ {: : : / [ｉ:i:i:i: i : : : : 笊㏍ｔク_.. ＼{ :. ﾟ｡ : { [ｉ:i:i:i: | : : : : {＾ ¨¨´ 〉 ﾙ'入 [ｉ:i:i:i: |: : : ｀ｉト､ / ′ [ｉ:ｉ: 乂: : : :八 / ―一 ´: : : : :＼: :＼ ー== ´ / : : : : : :.＼ : : : 个冬ミｚ /:| : : : : : : : :.＼: :八 ‐- _ ﾑ:i| : : : : : : : : :i} ＼: :＼. γ´￣￣: : : : :l| : : : : : : : : :ｉ} 一＼: :勺 {: : : : : : : : : : :ｌ| : : : : : : : : :八ニ二＼: :＼: : : : : : : : : : ｌ| : : : : : : : :/ﾆﾆﾆ二} 个ーr` : : : : : : : : :l| : : : : : /:/―‐-=ミﾑ弍 .八 : : : : : : : : : l{ : : : : /:/ ｀ヽ ヽ、 ＼: : : : : : .:八 : : : /:/ ﾟ｡ ＼ ＼: : : : : : : ＼ : : / ,′ ﾟ=- } ＼ : : : : : : :＼ : /: i{ ﾏﾆ入 ＼: : : : : : : ＼ : : : l{ ﾏ厶‘， ﾟ'*｡, : ＼ : ＼ : : : l{ , ﾏﾆヽ＼ ｀` ＼ : ＼ 長い髪を背中に下ろして、紺色の服を着ている。 . 眼差しを向けられたら、落ち着かない気持ちになってきた。 ﾄ VVVVVVV_ﾉ＼ ＼ ＼ ﾊ ＼ ⌒≧ ／ ／＾＾＼〆 ､ ＼ 彡 〆 ＼ ＼ ヽ （なんか、『美人』とか『可愛い』っていうよりは 〃 ﾊ _ノ ―＼ l | ﾙ从§ （○） （○） ヾ | 『美女』とか『麗人』って言葉が似合いそうッスね……） 乂§ （__人__） 从ｲ ＼ ｀ー´ ／ ／ ＼ . ,. ' ´ ｀ヽ､i_＼. ＼ ／ i :. ::.. :.. ヽXi, ヽ / .: | : .::::: ::::.. :::.. ヽli, ', / .:: /l : :::::: :::::.. :::.. 'i|i l / .:i .:::i:.. / l ::::::::| ::::::|:. l::::.. .i|!:.. | .i :::| ::::;|:::. i ';:.. ::::::::l ::::/i |::::: :|l ::. l | :|::::l :::/i￣i""ヽヽ ::::::| ::::/ | /l:::::: | i l| .::.. | .l ::l :::| :::| ,z＝=.､ ＼::/ '''/""'l ＜|_:: l | |l .:::. l ヽ::| :::l :::l .!::.ｨ:〉 /.:::,: 'zi=＝x l:::｀.:| l /ヽ ::::. | こちらにお座りなさいな。 l :ヽ ::| ｀" ´ / 'ﾞ .!::::イ/ヽ!: .:/ ,'/ ﾞi ,! :::. l ,ﾍ :＼ , ｀' ― /.／ .// .//::. ::::. | ,. '""" 'ヽ､. ヽ ／ィ: ／/ノ/:: .:::. :::. l / ＼ヽ ｀ ー- -‐'ﾞ／ .／ /-イ |:::. :::. :::. | ./ i＼ , ィ' ´.::;: ' ／ l | l::::..:::. :::. l ./| |、｀ ー _ ´＿/ -i'::::::／l::. l l. |:::..::: :::::. | ./ l l ヽ .._l＿.l＿ ｲ:::::: ::l::l::.. l | l:::.:::: ::::: l ﾄ VVVVVVVVﾉ＼ ＼ ＼ ヽ ＼ ⌒≧x ／＾^＼/ ＼ ＼ 彡 〆 ） 丶 ∨ 〃 ﾊ _ノ ― Y:ｉ| ｲ 从§ （ ○） （○） |从 アッ、ハイ。 乂ｲ§ Ｕ （__人__） | ／ ﾟ o ｀ ー´ ／ / ∽ ∽ | ヽ ヽ ∞∞ ヽ 軽く会釈して隣に座る。 . 女性の前にはロックグラス。 ,r;ﾗ 〃｡{ ＿＿{:いｨ＿＿＿＿ |ｉ:¨￣ Vﾘ ￣¨ .: i |i: ／ﾍ:＼ :i| .|i:〈｀_､/´_｀>. ／ :i| |ii~~'､;'´`,'~／~~~ :i| |ｉ｀::;:':::::;::●:::::::::::;.:i| |i::::::;:'::::::::::::::::::::::::::i| |｀ー＝====＝一 | ｀ー―――‐‐一´ 琥珀色の液体の底に、銀色のピックが刺さった赤いチェリーが沈んでいる。 グラスのふちには櫛形にカットされたレモンとライム、オレンジが翼のように飾られていた。 . ﾄ VVVVVVVVﾉ＼ ＼ ＼ ヽ ＼ ⌒≧x ／＾^＼/ ＼ ＼ 彡 〆 ） 丶 ∨ 〃 ﾊ _ノ ― Y:ｉ| ｲ 从§ （ ○） （○） |从 このカクテル、なんて名前なんスか？ 乂ｲ§ （__人__） | / ﾟ o ｀ ー´ ／ ∩ノつ （ ∽ ∽ ／＿_ノ ＼ ＼∞∞＿／ ／ ＼＿＿＿＿＿／ ,. ' ´ ,. -::''::'"::二二'ヽ.、 ／ ／::::::::／ ＿ ｀ ヽ＼ ／/ /:::::::::／,. ＜ ´ ｀ヽ ヽ ,. -=-、 //"// ／ , ´ ｀ヾ イ / ,へ.> //／'.／ ／ ,. ' ヽ 〈 | ! ' レ／//｀ヽ ／ ／ ／ ／／ /. ', i ! !z=s/ |' ／,.. ' .,,_ _= '/ ／ ./ i , ! ';;;;;;/ .／,. z＝,s、-ヘ./ ／ l.| ／ ', |''ﾞ /／| !;;;;;ﾝ i ／ ,.. ＜/ ./ l.l オールドファッションド。 ／ ヽ !、／／ l ｀" ／ 'ﾞ,.z=s./ / // ' ´ .ヽ /,.!ー'| | ´ !;ソ./ ／ ./i .〃 ', /i/ ヽ:/! l .. ﾉ ｀".／ .／ |/ | , -- Vi/ ＼! | ヽ..,,_ /.／／ / ﾉ ／ V. ヽ | l.,＼ .. イ／／ iﾞ ＼ ／-‐―- 、 l ヽ.| //ﾞ ' ´.|<>-'| |, | ヽ _ -/´ |￣￣ ヽ＼ | 'l i ｀ ー- , .l .l.i l ＼ . . ／VVVVVVVⅵ ／ ／ . ／ ＞ ／ 〃廴,／ ゛゛＼ ＼＞ . f' ,／ （ ヾ, ﾍﾍ . |i│ ─ ｀ヽ }_} ヾ,, . .━ .ﾄ.:| （●） （●） §小.N オールドファッション？ . ┃┃ 乂| （__人__） § N . ⊂ ヽ∩ ゜。 ｀ー´ 。゜ ヽ ちょっと検索してもいいッスか？ . .乂＿＼ ∞ ∞ ／攻 ,) ＼∞ゝ､__∞∞＿ " ／ ＼ ＿＿＿＿ ｡／ ,.. ‐ '''''''' ‐ ､ ／ , ＜i二i二iヽ＼ / ／i／ , ｀' ゝヽ / ,../| / ./‐/.､ ,'.i l .ヽ / | r,｀! i ＿i /-､| .', / .: l l | | i'iﾞ-ｲ|'i /l_/|'l i |ﾞ i / .:: .:: '-‐' .| ﾞ‐-' !／.iﾞ:ｲ!'/ !.l ' / .::: .::::i ::| l ､ __ ﾞ‐'// /!' / .:::::::::::::l ::l |ヽ､ _ .. ィ|/.ｲ ' どうぞ。 / .::::::::::::::ヽ :! lﾆ=r〈､:::_::| l:: | / .::::::::::::;. ‐＼ヽ::z=ﾆ=/ .!. |: l / .::;へ;:／ i |:!.!ノ/l-l-＼. | / .::///;;;;｀ヽ､ |::. l;｀;;;;;;;;| .l;;;;;;;i l / .::/:::::＼;;;;;;;;;;;;;;;V´ l:::: |;;;;;;;;;;;l |;;;;/i | . ＮVVVVVVV＼ ＼ ＼ ＜ ｀ヽ､ ＜／ ／"" ＼ .ノヽ. ＼ あった、あった。 //, '〆 ） ＼ ヽ 〃 {_{ ノ ─ │i| えっと……オールドファッションド。 ﾚ!小§ （○） （○） | ｲ ﾚ § u （__人__） |ﾉ 古風、昔かたぎ、流行遅れ…… /⌒゜。 ー‐ 。゜ｨヽ / rｰ'ゝ∞ ∞ 〆ヽ なんか、スンマセン。 /,ﾉヾ ,> ∞∞ ヾ_ノ,| | ヽ〆 |∞| ,.. =. ´＝＝=､ ､｀.ヽ､ ／‐ '´ ｀ヽ!＼. ＼ ／ ＼l':､ ヽ ./ ＿_ .ヽl.', ':, /, |-, ´ ,､ .i ｀ LL ', /i '´'l |i |,' ヽ .|i .|- l. l . ! | .i | ! lヽ l! -=＝=ー l:::|| .| .l l _!,, z=＝＼ ! .|:ｲ!!ﾞ:! i .|::l.l. l 他には？ ', .i '´ ﾞ' !ｲ!!::i, ｀ ｀" ´| l. l'ノ | ヽ ヽ rV'iﾞ'"´ , "" !/ .| .l ｀i ＼.| |. |"" ｀´ ..イ/ / | !.i ヽヽ｀ヽ'' =r= '´.../ / l /ヽ' -＼ ' |-‐=/ ,i‐-.､ | / ／!l> !l´ 〉 l |/ ヽ ヽ、 / ／ !.! / ヽ.i | l | | . ﾄ VVVVVVVVﾉ＼ ＼ ＼ ヽ ＼ えっと、レシピが。 ⌒≧x ／＾^＼/ ＼ ＼ 彡 〆 ） 丶 ∨ アンゴスチュラビターズがしみこんだ角砂糖の上に、 〃 ﾊ _ノ ― Y:ｉ| ｲ 从§ （ ●） （●） |从 ━ ウイスキーをそそぐ。 乂ｲ§ （__人__） | ┃┃ / ﾟ o ｀ ー´ ／ ∩ノつ ふちに飾られた果物をマドラーでつぶしたりして、 （ ∽ ∽ ／＿_ノ ＼ ＼∞∞＿／ ／ 飲み手が味を加減して飲む…… ＼＿＿＿＿＿／ 見つかったブログに書かれた文章をそのまま読む。 . ／ﾚVVVVVVVV ｲ ／ ／ ／ ∠ ／ ／ヽ／＾＾＼ x≦⌒ / ／ （ 〆 ミ | ′_ノ ヽ_ ﾑ ヾ 結構強い、ってみんな書いてるッスね。 从| （○） （○ ） §从 ゝ | （__人__） u. §ﾙ′ ツイッターだと…… ＼ ｀ー ´ o ﾟ ＼ ∽ ∽ ヽ / ∞∞ / / | そこまで口に出したところで急に顔に血が上るのを感じた。 知ったかぶりをしたわけではないが、どこか恥ずかしい。 . ／ / ／ ／／ ／ .i i l> , .,i i ./ / / ／／' ,:' /! | l | ヽ/|. i | / / ,'. ´冫、i /,' / | /l .l lヽ ,l l l ./ / i. ‐,.‐,、| /,' , r‐!‐＜ | .l. |//' | .l | i ./| ,' | /i:::;;: !! ./ i /_/._' l l .l ヽ/l | l .| l l il .ll l |::!;;!:! / .| ./´ ,....ヽ | l lー‐┐l | l | 'ﾞ.| l|l | ! 丶-' !' /;:;;;ヽ'! /:::/ / /!::l l '´,! l l .|l.|l':, , .i::!;;/;:/ / ::/ / /./::l ! ／l |' l l/ヽ', 、 ｀''‐' ' :::/ /_/./::/ / 〉! / ﾞ' / ヽ ´ ／ , ' 丶-‐ ' / / 何かいかが？ ./ / / ./ / ＼ ... -/ ／ ／ / / ' / / , -< - ..、 ´r | _／ '´ ／ ／／ . / ,' ＿ヽ <' ヽ、:::;;::'ー '´ .／::----/.....'... / .,' / r- 二ﾆ／/´ .ﾞ!i:/ ／:::::::::::::::／ ヽ . i ! ヽ::::::::::/ i ノ/ ／-、ヽ:::::／ | | /ヽ ...￣二ヽ｀´ / ,ﾍ＼--'ノ:／ ０３ l l l:::::::::::::/ //＼ﾞ'/ / / .!::::／ヾニニニニニニ>、 ﾄ VVVVVVVﾉ＼ ＼ ＼ ヽ ＼ ⌒≧x ／＾^＼/＼ ＼ 〃 ﾊ ー ー Y:ｉ| いえ、そんな…… ｲ 从§（ ●） （ ●）|从 乂ｲ§ （__人__） |从 女の人にごちそうしてもらうなんて。 乂ｲ U ｀i i | ＼ ＿ `⌒／ ／ ⌒丶 . ..z 二<二_X >''丶 ｀ ヽ ／ ｀ :...'､/ヽ＼ ::＼ / , .::i :.. ::::::＼/ヽ', ::::', / , ::l :::|i :::: ::::::::',/Vi :::l l .:/ .::l :::|i ::::l,ヽ-― ::::::::|―,. :::| . | .:! ::｀|ﾞヽ:l ', ::ｲ '＿ | :::::::l―'., ::l l .:| ::::z‐r ､ ヽ !'´l;;;::::iﾞ' ::::::|.|ﾞill.l ::| 古風なのね。 |.::l ', :::| !::j 'ー' | :::::::!.ﾚll ! :::l ヽ! ヽl ' / ／:::/ー ' .:::| /ヽ､ -‐ ' ／イ .:::/ .:| .:::::! 最近の男の子は、女の子とデートをしても /,.. -｀―-､‐,ﾆ - '＝/ .:l :::::| , -＜ _ ヽ;;;;;;;;;;;/ .:::| :::::l すべて割り勘にするって聞くけれど。 /￣..._'' -｀ ー ''"/ レﾞ;;;z=/ .::::l-- ､ :::::| / / r r r｀::ヽﾞVヽ;;! .ノ'-;'´/ .:::::| !:::::l / / r r r r::::/ /;//''//'i;;;;;;/ .:::::l | :::::| / / /''‐ ､::::::/ /;;//;//;;/;;;/ .::::::| 03 l ::::::l ﾄ VVVVVVVVﾉ＼ ＼ ＼ ヽ ＼ ⌒≧x 〆／＾^＼/ ＼ ＼ 〃 ﾊ u ） 丶Y:ｉ| ｲ 从§ ノ ― |从 わかんないッス。 乂ｲ§ （ ●） （●） | ／ ﾟ o （__人__）／ したこと、ないッスから。 / ∽ ∽ | ヽ ヽ ∞∞ ヽ . _..＿-―_- ､＿ ..=‐―――- ､ヽixヽ､' 、 ., '´ ｀ヽヽi.＼.＼ .／ , ＼i＼', ヽ / i :| i l i ヽ ',l ヽ! i i .:l | l :l ::l,ヽ | l ＿ヽ :i l, - !､. | .| ::| l :l :| :l ::|ヽ＼ l. '! ｀i':. :l |---!,. l . l :::l | :| :lz'´.｀! ＼ヽ | ,z=＝z､:| l |ﾞl|ﾞl|. | | ::| l ':, '' z＝.､ ヽ !. !ｲ:::j:|/!l | l |l |l. l .l ::l':,':,. ＼ヾ.!ｲj:! '==' // l | l| l!. | 何を？ ヽ:!ヽ.＼ ヽ ﾞ＝' , '''' / ヽ='=' l ＼.＼ ヽ !''' / ::/:!:/::. l |:lヽ ヽ.､iﾞヽ｀ ´,..,／ .:/://:!:: ', //|:l ＼ :l ||｀ﾞ|｀､,/-!' ／//l:|:|::. ヽ //l r/ /-!::/ﾞ!. l / ./ ／ /へ!l::l::.. ＼ ､ ／/ r |' /;;;;:|::l;/ V /./ .//;;;| l;;,､:_::. ヽ ￣/:/ ./ /:/;;;/ l:/ / / :l;!|;;;;;l |;;／ヽ、 ＼ ﾄ VVVVVVV_ﾉ＼ ＼ ＼ ﾊ ＼ ⌒≧ ／ ／＾＾＼〆 ､ ＼ 彡 〆 ＼ ＼ ヽ 〃 ﾊ _ノ ヽ_＼ l | デートを。 ﾙ从§ （●） （●） ヾ | 乂§ （__人__） 从ｲ ＼ ｀ー´ ／ ／ ＼ . 美女がグラスに目をやりながら問う。 , -――- ..._‐ ､ , ＜ |／--- ､＞＜ヽ､ ヽ .／ V ｀ ヽ/＞<ヽ ＼ ／／ ／ / ｀ヽ､ ＼!＿l', '., / ./ :/ :／:/ | ヽ＼ ＼ ::..ヽ/.<i ', /.:/ .::,' i:l .::l:| l: :. ';:..ヽ ヽ::.. ',__/| l i :::l :: :l |_l :::| l |:.. :::. ':;:__l_ ';:.. ! ｀l:.... | | :::| :: |:´::::l｀:lヽ', l:::.‐:':´l:::| ｀ヽ: l::. |―!､:: l .l i :l :.', ::::;z＝､:ヽ:::ヽ,. =＝.､i::l::.: :.|: l''i i'l.|:::. | 飲んだことは？ . ヽ＼ .ヽ:ヽ. !:ｲ!＼ヽ::, !:::ｲﾉ'|/: /:,' .|::|.|:|l:::: l ＼ヽ| l:: ::i ｀´ ｀ ´/.: / / /L...ノ::::: | l :l :::::!. ' -./／:/::i:::: |::::::. l ヽ:lヽヽ:ヽ､｀ ´ ／ '/.／!:::|::::: l::::::... | /.:/.:i |:::: >.- i ´ ´ |_:|:::l::::: |:::::::.. l / .:/::::| l:_i'-ﾞﾆi.l===== - ' l l:ヽ:::.. ';::::::.. | / .::/ :::::l |' !､' =! !====＝- 'ﾞ !ヽ ＼::..ヽ::::.. ', ﾄ VVVVVVVVﾉ＼ ＼ ＼ ヽ ＼ ⌒≧x ／＾^＼/ ＼ ＼ 彡 〆 ） 丶 ∨ 〃 ﾊ _ノ ― Y:ｉ| ｲ 从§ （ ●） （●） |从 ないッス。 乂ｲ§ （__人__） | ／ ﾟ o ｀ ー´ ／ / ∽ ∽ | ヽ ヽ ∞∞ ヽ . 美女が細い指をグラスに伸ばした。 ,. ' ´ ,. -::''::'"::二二'ヽ.、 ／ ／::::::::／ ＿ ｀ ヽ＼ ／/ /:::::::::／,. ＜ ´ ｀ヽ ヽ ,. -=-、 //"// ／ , ´ ｀ヾ イ / ,へ.> //／'.／ ／ ,. ' ヽ 〈 | ! ' レ／//｀ヽ ／ ／ ／ ／／ /. ', i ! !z=s/ |' ／,.. ' .,,_ _= '/ ／ ./ i , ! ';;;;;;/ .／,. z＝,s、-ヘ./ ／ l.| ／ ', |''ﾞ /／| !;;;;;ﾝ i ／ ,.. ＜/ ./ l.l 試してみる？ ／ ヽ !、／／ l ｀" ／ 'ﾞ,.z=s./ / // ' ´ .ヽ /,.!ー'| | ´ !;ソ./ ／ ./i .〃 ', /i/ ヽ:/! l .. ﾉ ｀".／ .／ |/ | , -- Vi/ ＼! | ヽ..,,_ /.／／ / ﾉ ／ V. ヽ | l.,＼ .. イ／／ iﾞ ＼ ／-‐―- 、 l ヽ.| //ﾞ ' ´.|<>-'| |, | ヽ _ -/´ |￣￣ ヽ＼ | 'l i ｀ ー- , .l .l.i l ＼ 滑るようにグラスが目の前に来た。 もう一杯、美女がオールドファッションドを頼んでいる。 . 勧められるままにグラスを口に運ぶ。 一口飲むと、苦いようで甘い。 ﾄ VVVVVVVVﾉ＼ ＼ ＼ ヽ ＼ ⌒≧x ＼ 彡 ,／＾^＼ /￣＼、∨ 〃 ﾊ〆 ）. Y:ｉ| ｲ 从§ ノ ― |从 （うわ……これきっつ……） 乂ｲ§/ｕ ∩ノ ⊃ー）／ ( ＼ ／ ＿ノ | | .＼ “ ／＿＿| | ＼ ／＿＿＿ ／ 水やソーダで割られていないウイスキーの香りは強く、そこに果物の香りがしのびこんで、 グラスを傾けるたびに華やかで妖艶な空気が鼻孔をくすぐる。 ゆっくりと飲んでいくと、美しい女にのどから腹にかけてなでられたような心地がした。 . ,. ' ´ ｀ヽ､i_＼. ＼ ／ i :. ::.. :.. ヽXi, ヽ / .: | : .::::: ::::.. :::.. ヽli, ', / .:: /l : :::::: :::::.. :::.. 'i|i l / .:i .:::i:.. / l ::::::::| ::::::|:. l::::.. .i|!:.. | .i :::| ::::;|:::. i ';:.. ::::::::l ::::/i |::::: :|l ::. l | :|::::l :::/i￣i""ヽヽ ::::::| ::::/ | /l:::::: | i l| .::.. | .l ::l :::| :::| ,z＝=.､ ＼::/ '''/""'l ＜|_:: l | |l .:::. l ヽ::| :::l :::l .!::.ｨ:〉 /.:::,: 'zi=＝x l:::｀.:| l /ヽ ::::. | l :ヽ ::| ｀" ´ / 'ﾞ .!::::イ/ヽ!: .:/ ,'/ ﾞi ,! :::. l いかが？ ,ﾍ :＼ , ｀' ― /.／ .// .//::. ::::. | ,. '""" 'ヽ､. ヽ ／ィ: ／/ノ/:: .:::. :::. l / ＼ヽ ｀ ー- -‐'ﾞ／ .／ /-イ |:::. :::. :::. | ./ i＼ , ィ' ´.::;: ' ／ l | l::::..:::. :::. l ./| |、｀ ー _ ´＿/ -i'::::::／l::. l l. |:::..::: :::::. | ./ l l ヽ .._l＿.l＿ ｲ:::::: ::l::l::.. l | l:::.:::: ::::: l ﾄ VVVVVVVVﾉ＼ ＼ ＼ ヽ ＼ ⌒≧x ／＾^＼/ ＼ ＼ 彡 〆 .u ） 丶 ∨ 〃 ﾊ _ノ ヽ_ Y:ｉ| ｲ 从§ （ ○） （○） |从 ……強いッス。 乂ｲ§ .u （__人__） | ／ ﾟ o ｀ ー´ ／ / ∽ ∽ | ヽ ヽ ∞∞ ヽ 美女はギャル夫の答えを聞いてクスクスと笑う。 ／ .:;::::i;: :::: :::lヽ::::. :::::::...＼X＼l＼::::..＼ / / .:/:/:l ヽ :::: ::|. l:ヽ::＼;i::::::..＼X ><',::::.. ヽ / l :::l::lイ￣':; :::::i::::l ',:::' ￣｀iヽ､:. ヽ/ V .l:::::. ', | :::|::|::| ';::::::|:::| ヽ;::ヽ::::i:ヽヽ:ヽ /ヽ,.|::::.. ! .l ::l::::l:l ヽ:::l';::l ＿､:::::|::＼::::';へ Xl::::.. ヽ | :::!::::|l./´!｀ヽ＼!ヽ! ´ ./:::::::｀ヽ:::;:ヽ::i―- |:::::... ＼ l :::i:::::::| |::::::i |:::::::::::::::!:::ヽ:::|/￣ヽ::::::.... ヽ .| ::::|:::::::l ヽ::ﾉ ヽ:::::: ノi::::::::';:l |:::::::::::... それで？ ', ::::l:::::::ヽ, , , , , , , |::::i:::::ヽ /::::ヽ:::::::.. ヽ ::::',:::::! ゝ _ l::::|::::l::l￣:l::::::::＼:::: どうするの？ ＼ :iヽ:::ヽ ￣´ ／|:::l:::::|:|::::::|:::::::::::..ヽ |::::|::＼::::＼ , ' l:::|::::::ll:::::::l:::::::::::::::.. / ::::l::::::ヽ::ヽ｀ ‐- 'i´,. -‐ |:/::::::i:!:::::::|::!::::::::::::: / :::::|:::::::::＼:＼::::i´／/ //::::::|:::::::::::l:::ヽ:::::::::: ／ ..::/:::::l :ヽ:ヽ::::::､ヽ:| l /／ _ / ':::::::::l::::::::::: ';:::::＼::::: ﾄ VVVVVVV_ﾉ＼ ＼ ＼ ﾊ ＼ ⌒≧ ／ ／＾＾＼〆 ､ ＼ 彡 〆 ＼ ＼ ヽ 〃 ﾊ _ノ ―＼ l | どうする……って？ ﾙ从§ （●） （●） ヾ | 乂§ （__人__） 从ｲ ＼ ｀ー´ ／ ／ ＼ γ´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヽ | 専従職員のお話 | ゝ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿__,乂 . ﾄ VVVVVVVVﾉ＼ ＼ ＼ ヽ ＼ ⌒≧x 〆／＾^＼/ ＼ ＼ 〃 ﾊ u ） 丶Y:ｉ| その話なンスけど、 ｲ 从§ ノ ― |从 乂ｲ§ （ ●） （●） | どうして…… ／ ﾟ o （__人__）／ / ∽ ∽ | ヽ ヽ ∞∞ ヽ 言いかけて、ギャル夫は口よどむ。 この条件は良いのか悪いのか、何か裏があるのか。 今の時点ではよくわからない。 . ﾄ VVVVVVVﾉ＼ ＼ ＼ ヽ ＼ ⌒≧x ／＾^＼ .ノ ＼ ＼ どうして振興会……横丁の皆さんは、 〃 ﾊ ノ ） ー Y:ｉ| ｲ 从§（ ●） （●）|从 俺っちにこんな話を振ってくれたンスかね？ 乂ｲ§ （__人__） |从 乂ｲ U ｀⌒´ | ＼ ＿ ,／ ／ ⌒丶 , -――- ..._‐ ､ , ＜ |／--- ､＞＜ヽ､ ヽ .／ V ｀ ヽ/＞<ヽ ＼ ／／ ／ / ｀ヽ､ ＼!＿l', '., / ./ :/ :／:/ | ヽ＼ ＼ ::..ヽ/.<i ', /.:/ .::,' i:l .::l:| l: :. ';:..ヽ ヽ::.. ',__/| l i :::l :: :l |_l :::| l |:.. :::. ':;:__l_ ';:.. ! ｀l:.... | | :::| :: |:´::::l｀:lヽ', l:::.‐:':´l:::| ｀ヽ: l::. |―!､:: l .l i :l :.', ::::;z＝､:ヽ:::ヽ,. =＝.､i::l::.: :.|: l''i i'l.|:::. | さあ？ . ヽ＼ .ヽ:ヽ. !:ｲ!＼ヽ::, !:::ｲﾉ'|/: /:,' .|::|.|:|l:::: l ＼ヽ| l:: ::i ｀´ ｀ ´/.: / / /L...ノ::::: | l :l :::::!. ' -./／:/::i:::: |::::::. l ヽ:lヽヽ:ヽ､｀ ´ ／ '/.／!:::|::::: l::::::... | /.:/.:i |:::: >.- i ´ ´ |_:|:::l::::: |:::::::.. l / .:/::::| l:_i'-ﾞﾆi.l===== - ' l l:ヽ:::.. ';::::::.. | / .::/ :::::l |' !､' =! !====＝- 'ﾞ !ヽ ＼::..ヽ::::.. ', 美女はグラスを口に運びながら答えた。 . .. -―- ､...-―- ､ , '´ ＼|｀ヽ､ ｀ ､ ／ ／ ､ ヽ!/.＼ ＼ /::: / /::: / ', ＼| ヽ. ヽ /:::::/::::::/::::/:::: / :| ::i :::l i ';X i ヽ /:::::;':::::::;':::::;'::::::::;': l :::| :::|:: :| lV | :.. ', l::::::i::::::::l::::::l:::::::::l|:: | :::l :::::l::: l:: |< l ::::. :::', .|:|:::| l::::|:|::｀ヽ::::::| l::l:::::| :::|:|:::l .|: l Xl ヽ ::::i l:::l:::l::|:::l::lz=.､:'::::l. |::-l―-<::l:::|::l::::::|＞|:::';::::::ヽ::::::| |:::|:::|::l::::|' !ｲi､:::| |z＝=-､::l:::|:::::l二_ヽ::';:::::::ヽ:::::l 知りたかったら、探ってみれば？ /!: l:::l/!::::l, ,｀´ ヽ! |ｲ;ｼ|:::l:://:///::::';:::::::ヽ:::::| /:::::!:::!:|/ヽ::| ' ｀´ !::|://:///::::::::ヽ:::::::ヽ:::l ／::::::::/:::/i::::!:lヽ ､. _ ' ' ./::,':'--- '＿:::::::::＼::::::ヽ:| :::::::::::::i::/:::|:::|::|::::lヽ ｀´ , ィ'/:::/::::/―- ＞::::::ヽ::::::::＼ :::::::::::::|:l:::::l:::l:::l:!::|:::::ヽ.. -=´'´-!:::/:::::/二-::':´:::::::::::::::::＼::::::::::ヽ ::::::::::::::!::::::|:::l:::|:ヽ!:://::;,-ヽ';;;;;;l::/::::::/｀ヽ二 i::::::::::::::::::::::::::ヽ::::::::: :::::::::::::ヽ:::::ヽ!:::l:::::〉/／!.ノ;;;／!:/|:::/ ':;;;/::ヽ:::::::::::::::::::::::::＼::: ::::::::::::::::::｀':::::＼!://ヽ＼:／／!;' l:/ ':;;､:::::＼:::::::,: へ:::::::::ヽ ﾄ VVVVVVVVﾉ＼ ＼ ＼ ヽ ＼ ⌒≧x ＼ 彡 ,／＾^＼ /￣＼、∨ 〃 ﾊ〆 ）. Y:ｉ| ｲ 从§ ノ ― |从 意味深な言い方をするンスね。 乂ｲ§/ｕ ∩ノ ⊃ー）／ ( ＼ ／ ＿ノ | | .＼ “ ／＿＿| | ＼ ／＿＿＿ ／ . _ _＿__ _ . : ´ ィｱ´ : : : : : : : : : : . ／: :∠ｱ: : : : : : : : : : : : : : : ｀: . .: : :∠ア: : : : / /: : : : : : : : ヾ : : :＼ /: : :ハ7 : : : : : :/ : : : ∧: : : : : ぃ : : : ヽ : : : !フ': : : : : l:/: : : : , : : : : : i }: : : : : : . i: : :├┤: : : : :|ｌ : : : /=＝i : : : : ;弌: : : : : : :. |: : : Ｌ.」 : : : : :|l : : : |: : : :/ ｝: : : : : : i | : : ｢Π! : : : : |ｉ : 厶==ﾐ ﾉィ／x=ﾐﾉ: : : : : }i | | : : | ｌ ｉ| : : : :｜:人じﾂ ノ' じﾉ′: : : : ハ| ￤: : Ⅵi : : : :圦 ´^`｀ ､`｀ }i: : : :/ j ごめんなさい、ちょっと酔ってるから。 , : : ＼込 : : : ト ミ ﾉ ﾉl: : :/ : : i: : : : :`トミ｀: z ｰ=ァ (＼ﾉィ/ i : : !i: : : : :| : : 「 ﾟr _‐-丶＼__ でも、そうね…… ￤ : |l : : : : : : : :､______{≧:个t-rｰ‐― ､＼ |: : 八: : : : : : : : :ﾏﾆｺ }: : :j:八 `弌⌒ヽ ＼ たぶん、みんな、嬉しかったんだと思うわ。 !: // :＼: : : : : : : ｀{i⌒Y(＞-ﾐ＼ ヽ 、 ﾏヽ , : : :／⌒ヽ: ＼: : : : ×⌒守｝ }匸`（ﾏ`ｰ＼__ノ お店のことをあなたが書いてくれて。 , :/:/ ＼:＼ : : : :＼ﾏﾌ ∧ﾏぅ ）､￣ 人 . /:/: ; /＼:＼ : : : :` く`__）ﾆ´ニﾆ=-ミ‐ｧ７/ハ /:/: : i { {ニ＼:＼ : : : : ヽこ`マ=======`マ//∧ :/: : : | マ=ﾆ＼:＼: : : : : ===＼======== ' /∧ ' : : : :| 〕トｰ=≦ヽ: ＼ : : : ====ヾ========∨∧ : : : :_」 -‐=ﾆ二ﾆ=ｭ} }ニ==ハ: : ヽ: : : .==＝ﾍﾏ=-=ﾆﾆﾆ',/∧ ﾄ VVVVVVVVﾉ＼ ＼ ＼ ヽ ＼ ⌒≧x ／＾^＼/ ＼ ＼ 彡 〆 _ノ ヽ_ ∨ 〃 ﾊ （ ●） （●）Y:ｉ| ｲ 从§ （__人__） |从 乂ｲ§. ｀⌒´ | いや、それは仕事でやっただけで…… ＼/⌒)⌒)⌒) ／/⌒)⌒)⌒) ／| / / / (⌒)| / / / ／ | (⌒) ヽ / / l | / / ） / | ーゝ / / ／ ヽ ＿＿＿＿／ / ／ . .／ ￣￣ '' ヽ _i＼ ＼ ／/ .:/./:. / :l: ::: ＼lヽ ', / .:/ .:_/_:| : .l ./-/:､ /ヽVi l // ./.:´/ |:;l : :!/: / |:: ｀|::: l/l | それはそうなんだけれど。 ./,l .::l: :/:,z,=､';:|'/ ',=,=='､l:/ ::L|_ l l/.| ::|: :| :ﾞ lｲ:i!ヾ !ｲ:j;!,!:: :l !l .|. | ほら、仕事って毎日のことだから、 ! l :l l: :lヾ!ﾞ-' ‐- '/: | |l l:. l ヽ!ヽ::l::! ' '' _ ' ' /:::::/ ー'l:!: ', 自分のしていることが変わったことだとか、 ／ ＼ .＼ ﾞ '’ ,. ':／:::: :::: | :ヽ:ヽ ／ .::: ,.L.._:::::｀r=..´....... !>/::::: /:::...: ＼＼ 誰かの役に立っているかなんて .／::／:／ ,｀''i'|;;;!L|;;;;／/:::: /｀ ヽ::. :....ヽ ヽ ／::／, --―――---'- ,!/;;;/.:::: / l:.... ｀ あまり考えないでしょう？ :／.':/ ､ ､ヽ.＼￣;;;;;;;/::::: / |:ヽ- ､ ／.,へ /￣;;｀ヽ＼＼ﾞ>il;;;/::::: / l::: ';:.＼｀ .::/ ,ヽ ｀ヽ＼;;;;;;:＼〉´!ノ!/:: /.| i 0 3 |:: |:.ヽ ﾄ VVVVVVVVﾉ＼ ＼ ＼ ヽ ＼ ⌒≧x ／＾^＼/ ＼ ＼ 彡 〆 ） 丶 ∨ 〃 ﾊ _ノ ― Y:ｉ| ｲ 从§ （ ○） （○） |从 …… 乂ｲ§ .u （__人__） | ／ ﾟ o ｀ ー´ ／ / ∽ ∽ | ヽ ヽ ∞∞ ヽ . ,.. ‐ '''''''' ‐ ､ ／ , ＜i二i二iヽ＼ / ／i／ , ｀' ゝヽ / ,../| / ./‐/.､ ,'.i l .ヽ / | r,｀! i ＿i /-､| .', / .: l l | | i'iﾞ-ｲ|'i /l_/|'l i |ﾞ i どうってことないと思っていた自分の仕事の話を、 / .:: .:: '-‐' .| ﾞ‐-' !／.iﾞ:ｲ!'/ !.l ' / .::: .::::i ::| l ､ __ ﾞ‐'// /!' 若い人が熱心に聞いて、質問してくれて、 / .:::::::::::::l ::l |ヽ､ _ .. ィ|/.ｲ ' / .::::::::::::::ヽ :! lﾆ=r〈､:::_::| l:: | お店の紹介を丁寧に書いてくれた。 / .::::::::::::;. ‐＼ヽ::z=ﾆ=/ .!. |: l / .::;へ;:／ i |:!.!ノ/l-l-＼. | それがきっと嬉しかったのよ。 / .::///;;;;｀ヽ､ |::. l;｀;;;;;;;;| .l;;;;;;;i l / .::/:::::＼;;;;;;;;;;;;;;;V´ l:::: |;;;;;;;;;;;l |;;;;/i | ＮVVVVVVV＼ ＼ ＼ ＜ ｀ヽ､ ＜／ ／"" ＼ .ノヽ. ＼ //, '〆 ） ＼ ヽ 〃 {_{ ノ ─ │i| ﾚ!小§ （○） （○） | ｲ そんな理由ッスか？ ﾚ § u （__人__） |ﾉ /⌒゜。 ー‐ 。゜ｨヽ / rｰ'ゝ∞ ∞ 〆ヽ /,ﾉヾ ,> ∞∞ ヾ_ノ,| | ヽ〆 |∞| . ,.. =. ´＝＝=､ ､｀.ヽ､ ／‐ '´ ｀ヽ!＼. ＼ ／ ＼l':､ ヽ ./ ＿_ .ヽl.', ':, /, |-, ´ ,､ .i ｀ LL ', /i '´'l |i |,' ヽ .|i .|- l. l . ! | .i | ! lヽ l! -=＝=ー l:::|| .| .l l _!,, z=＝＼ ! .|:ｲ!!ﾞ:! i .|::l.l. l 本当のところはわからないわ。 ', .i '´ ﾞ' !ｲ!!::i, ｀ ｀" ´| l. l'ノ | ヽ ヽ rV'iﾞ'"´ , "" !/ .| .l 今のは私の、ただの空想。 ｀i ＼.| |. |"" ｀´ ..イ/ / | !.i ヽヽ｀ヽ'' =r= '´.../ / l /ヽ' -＼ ' |-‐=/ ,i‐-.､ | / ／!l> !l´ 〉 l |/ ヽ ヽ、 / ／ !.! / ヽ.i | l | | 美女がチェリーを一口かじり、グラスを傾ける。 . ギャル夫もつられて目の前に置かれた自分のグラスを傾ける。 ,r;ﾗ 〃｡{ ＿＿{:いｨ＿＿＿＿ |ｉ:¨￣ Vﾘ ￣¨ .: i |i: ／ﾍ:＼ :i| .|i:〈｀_､/´_｀>. ／ :i| |ii~~'､;'´`,'~／~~~ :i| |ｉ｀::;:':::::;::●:::::::::::;.:i| |i::::::;:'::::::::::::::::::::::::::i| |｀ー＝====＝一 | ｀ー―――‐‐一´ 琥珀色の液体のなかに甘味、苦味、酸味とさまざまな味と香りが混ざっている。 それは一瞬のどをよぎって、すぐに消えていった。 . 飲み終えたグラスをギャル夫はカウンターに置いた。 目を開けて夢をみていたような気がする。 ﾄ VVVVVVVVﾉ＼ ＼ ＼ ヽ ＼ ⌒≧x ／＾^＼/ ＼ ＼ 彡 〆 ） 丶 ∨ 〃 ﾊ _ノ ― Y:ｉ| みんな…… ｲ 从§ （ ○） （○） |从 乂ｲ§ （__人__） | 俺っちを言いくるめようとしてるような…… ／ ﾟ o ｀ ー´ ／ / ∽ ∽ | ヽ ヽ ∞∞ ヽ ／ .:;::::i;: :::: :::lヽ::::. :::::::...＼X＼l＼::::..＼ / / .:/:/:l ヽ :::: ::|. l:ヽ::＼;i::::::..＼X ><',::::.. ヽ / l :::l::lイ￣':; :::::i::::l ',:::' ￣｀iヽ､:. ヽ/ V .l:::::. ', | :::|::|::| ';::::::|:::| ヽ;::ヽ::::i:ヽヽ:ヽ /ヽ,.|::::.. ! .l ::l::::l:l ヽ:::l';::l ＿､:::::|::＼::::';へ Xl::::.. ヽ | :::!::::|l./´!｀ヽ＼!ヽ! ´ ./:::::::｀ヽ:::;:ヽ::i―- |:::::... ＼ l :::i:::::::| |::::::i |:::::::::::::::!:::ヽ:::|/￣ヽ::::::.... ヽ .| ::::|:::::::l ヽ::ﾉ ヽ:::::: ノi::::::::';:l |:::::::::::... …… ', ::::l:::::::ヽ, , , , , , , |::::i:::::ヽ /::::ヽ:::::::.. ヽ ::::',:::::! ゝ _ l::::|::::l::l￣:l::::::::＼:::: ＼ :iヽ:::ヽ ￣´ ／|:::l:::::|:|::::::|:::::::::::..ヽ |::::|::＼::::＼ , ' l:::|::::::ll:::::::l:::::::::::::::.. / ::::l::::::ヽ::ヽ｀ ‐- 'i´,. -‐ |:/::::::i:!:::::::|::!::::::::::::: / :::::|:::::::::＼:＼::::i´／/ //::::::|:::::::::::l:::ヽ:::::::::: ／ ..::/:::::l :ヽ:ヽ::::::､ヽ:| l /／ _ / ':::::::::l::::::::::: ';:::::＼::::: 美女は何も言わずにこちらを見ている。 . ﾄ VVVVVVVVﾉ＼ ＼ ＼ ヽ ＼ ⌒≧x ＼ みんなして…… 彡 ,／＾^＼ /￣＼、∨ 〃 ﾊ〆 ）. Y:ｉ| 横丁全体で、 ｲ 从§ ノ ― |从 乂ｲ§/ｕ ∩ノ ⊃ー）／ 俺っちを呑み込もうとしているような気がするッス…… ( ＼ ／ ＿ノ | | .＼ “ ／＿＿| | ＼ ／＿＿＿ ／ ,.. =. ´＝＝=､ ､｀.ヽ､ ／‐ '´ ｀ヽ!＼. ＼ ／ ＼l':､ ヽ ./ ＿_ .ヽl.', ':, /, |-, ´ ,､ .i ｀ LL ', /i '´'l |i |,' ヽ .|i .|- l. l . ! | .i | ! lヽ l! -=＝=ー l:::|| .| .l l _!,, z=＝＼ ! .|:ｲ!!ﾞ:! i .|::l.l. l そうかもね。 ', .i '´ ﾞ' !ｲ!!::i, ｀ ｀" ´| l. l'ノ | ヽ ヽ rV'iﾞ'"´ , "" !/ .| .l ｀i ＼.| |. |"" ｀´ ..イ/ / | !.i ヽヽ｀ヽ'' =r= '´.../ / l /ヽ' -＼ ' |-‐=/ ,i‐-.､ | / ／!l> !l´ 〉 l |/ ヽ ヽ、 / ／ !.! / ヽ.i | l | | . ..z 二<二_X >''丶 ｀ ヽ ／ ｀ :...'､/ヽ＼ ::＼ / , .::i :.. ::::::＼/ヽ', ::::', / , ::l :::|i :::: ::::::::',/Vi :::l l .:/ .::l :::|i ::::l,ヽ-― ::::::::|―,. :::| . | .:! ::｀|ﾞヽ:l ', ::ｲ '＿ | :::::::l―'., ::l l .:| ::::z‐r ､ ヽ !'´l;;;::::iﾞ' ::::::|.|ﾞill.l ::| |.::l ', :::| !::j 'ー' | :::::::!.ﾚll ! :::l ヽ! ヽl ' / ／:::/ー ' .:::| 呑まれてみたら？ /ヽ､ -‐ ' ／イ .:::/ .:| .:::::! /,.. -｀―-､‐,ﾆ - '＝/ .:l :::::| , -＜ _ ヽ;;;;;;;;;;;/ .:::| :::::l /￣..._'' -｀ ー ''"/ レﾞ;;;z=/ .::::l-- ､ :::::| / / r r r｀::ヽﾞVヽ;;! .ノ'-;'´/ .:::::| !:::::l / / r r r r::::/ /;//''//'i;;;;;;/ .:::::l | :::::| / / /''‐ ､::::::/ /;;//;//;;/;;;/ .::::::| 03 l ::::::l ﾄ VVVVVVVVﾉ＼ ＼ ＼ ヽ ＼ ⌒≧x ／＾^＼/ ＼ ＼ 彡 〆 ） 丶 ∨ 〃 ﾊ _ノ ヽ_ Y:ｉ| そんな…… ｲ 从§ （ ⌒） （⌒） |从 乂ｲ§ .u （__人__） | 他人事だと思って。 ／ ﾟ o ｀ ー´ ／ / ∽ ∽ | ヽ ヽ ∞∞ ヽ 気が付いたら笑っていた。 知らないうちに笑っているとは、かなり酔っているのかもしれない。 . , -――- ..._‐ ､ , ＜ |／--- ､＞＜ヽ､ ヽ .／ V ｀ ヽ/＞<ヽ ＼ ／／ ／ / ｀ヽ､ ＼!＿l', '., / ./ :/ :／:/ | ヽ＼ ＼ ::..ヽ/.<i ', /.:/ .::,' i:l .::l:| l: :. ';:..ヽ ヽ::.. ',__/| l i :::l :: :l |_l :::| l |:.. :::. ':;:__l_ ';:.. ! ｀l:.... | あなた…… | :::| :: |:´::::l｀:lヽ', l:::.‐:':´l:::| ｀ヽ: l::. |―!､:: l .l i :l :.', ::::;z＝､:ヽ:::ヽ,. =＝.､i::l::.: :.|: l''i i'l.|:::. | 人間の深層を知りたいって、 . ヽ＼ .ヽ:ヽ. !:ｲ!＼ヽ::, !:::ｲﾉ'|/: /:,' .|::|.|:|l:::: l ＼ヽ| l:: ::i ｀´ ｀ ´/.: / / /L...ノ::::: | この間、おっしゃってたわね。 l :l :::::!. ' -./／:/::i:::: |::::::. l ヽ:lヽヽ:ヽ､｀ ´ ／ '/.／!:::|::::: l::::::... | /.:/.:i |:::: >.- i ´ ´ |_:|:::l::::: |:::::::.. l / .:/::::| l:_i'-ﾞﾆi.l===== - ' l l:ヽ:::.. ';::::::.. | / .::/ :::::l |' !､' =! !====＝- 'ﾞ !ヽ ＼::..ヽ::::.. ', ﾄ VVVVVVVﾉ＼ ＼ ＼ ヽ ＼ ⌒≧x ／＾^＼/＼ ＼ 〃 ﾊ ー ー Y:ｉ| ｲ 从§（ ●） （ ●）|从 えっ…… 乂ｲ§ （__人__） |从 乂ｲ U ｀i i | ＼ ＿ `⌒／ ／ ⌒丶 今度は酔いが覚める思いがした。 . ＮVVVVVVV＼ ＼ ＼ ＜ ｀ヽ､ ＜／ ／"" ＼ .ノヽ. ＼ //, '〆 ） ＼ ヽ 〃 {_{ ノ ─ │i| そんなこと、 ﾚ!小§ （○） （○） | ｲ ﾚ § u （__人__） |ﾉ 言ってたッスか？ /⌒゜。 ー‐ 。゜ｨヽ / rｰ'ゝ∞ ∞ 〆ヽ /,ﾉヾ ,> ∞∞ ヾ_ノ,| | ヽ〆 |∞| / ＿＿ !ヽ 'ﾆ-――-｀､' ､ ／＞ ´ ￣ ｀ 'ヾ >､ ＼ /i／ ヽ ＼ ＼i, ';, /i/ / ', ヽ ヽ. ヽ, ! li / 'ﾞ , ! l , i ヽi '-‐ ノ ／./ / | i .i | iヽ | ':,´ /／/ | !', l l l￣ヽ i .l | l !' /! l :! .| !ヽ |ヽ､ | | ! | l i | / | .| .! l==‐ 'ヽ ｀ ''‐==!/ / |,l ええ。 ／ / ヽ.l', |ヾ ' ' , 'ノ'i ' ／! ヽ ／ ／ ヽ＼ !､ ､-―-., /! i ! ､ ＼ ／.／ ヽ | ＞.､｀ ´,. ＜::::| /l./ ヽ ヽ ' ／ ／ /::|::::!i' ‐-｀ ‐ ´-'i::::::／ / ヽ ', ヽ _.. '／／ /::::::::::! |;;;;;;;;;;i´｀i;;;;;;;;!､::::::; ＼ ､ '., . ／. / / .:::_:;;.r‐ ' ´'‐-､;;!､.ﾉ;z -‐'' ‐- ､ ｀ ヽ､ i / / .:/ ／ i´/￣ ヽ二二 ／／￣ヽヽ｀' - i ､ ｀ヽ . ／, -―'―'―'- !､/ ＼ ＼ ／ / ＼l.へ ヽ ./ l i :l ヽ ':;X::i, ', ,' i | | .l. .:|i l:;. l ::|><l l l | l ...L!_!', !:.,. .:--!. .::.:. |: ::l￣ l ::| | l:::!. :,!L_:!ヽヽ::::L....._l｀::.:::| :|ﾆニi :::l 二階に運ばれるときだったかしら？ _ __ .! !:;ヽ:l |ｲi!ヽ＼´ .l::ｲ:i;ヽ::/ :.l |l || ::', ／ /｀>ヽ> |.ﾞ‐' ﾞー' |:/! ::i| l | l! :::ヽ 人生の勉強をしたい、 /｀i| .l i .!. ´ ,.l :::|---' ! ::::ヽ . :|｀>l | l! :|ヽ ‐--‐ ' ／ | :::l:::::::::＿!:. ::::::＼ 人としての経験値を上げて、 . :l'ﾞ::. | .' ヽl |＼ _.. '_.. -l ::!,! ' ´ ｀ヽ:::::::::ヽ . :| .!::..ヽ_ ノ:;: - ｀..!二二 - ';| :| ';::::::ヽ:＼ 女子力ならぬ、男子力、男を磨きたいって。 . :l ';:::::...／ ／;;;i´｀i;;;;／;;;! .:/ !l:::::::::.＼:ヽ i ::| .> ' ,.L/;::::ヽノ ';;;z:/ ./,ヽ |l::::::::::＼ヽ .| :l／､ //;;;;ヽi'´!´l´｀!/ .::/;;;| l i __ __.l ';::::::::ヽヽ ´!:l ｀ヽヽ ,!.!;;;;l !-=|-| !// .:/- 'ノヽ! | l -',|ヽ::::::::::＼ ﾄ VVVVVVVVﾉ＼ ＼ ＼ ヽ ＼ ⌒≧x ＼ 彡 ,／＾^＼ /￣＼、∨ 〃 ﾊ〆 ）. Y:ｉ| ｲ 从§ ノ ― |从 いったい、どういう話の流れで…… 乂ｲ§/ｕ ∩ノ ⊃ー）／ ( ＼ ／ ＿ノ | | .＼ “ ／＿＿| | ＼ ／＿＿＿ ／ . .. -―-=.,―- ､ ..::':´..:: ヽ/--＼､ ´.／:' ／ , ＼＜ヽ＼ /'./..::.;‐'-､.'/.: / , ',／.l ヽ i.::;ｲz=<. ,'::/:,:L.: .:/ l.＼|. ', ﾚ:::|! iｲ:| !/ ' l :::＼.:/ ._L< !: l . /:::i ,,ﾞ-', ==z､/::/ /-｀ヽ :: | i::;:::! ､ ,,,ヾ/ //";>/ l それは覚えていないわ。 |:!.!::ヽ ｀ ／ ///;;;/::.. | !' .!:::|丶--,-／ .:::::!i-;;／!:::: :. i l ただ、その言葉が心に残っていただけ。 ヽ!. > ''/ :: /-―-､::|::::.. .:::. | | i／' / !::l::::::. ::::: l l ,-‐='''／! ! i 03 |::::':::::. :::::.. | | .!;;;;| /,.-.| /!-‐＝＝‐!-――.::::::. l l !;;;l./ ,.l .::..::/;| l |:::::::. | | ヽ;l /;;;;| ::::::l;;;l l:::::::::..l l .. ／VVVVVVVⅥ . ／ ／ . r'´ ＞ ／ヽ／ ゛゛ﾞ＼ ＼＞ . ,'::::::（ `ｰ---- ゝ' ,ミ i::::::::::::エ二二 }_} ヾ いや、ならいいンス…… /::::::::: ヽ §小!、ゝ ゝ-<ヽ､-‐' § 、ゝ ＼ヽ_j / ｀¨´ｰ-::: -ﾍ |::::::: ∧ |:::::::: ∧ 先月、自分はどれほどの恥をこの場でさらしたのだろう。 . ／ / ／ ／／ ／ .i i l> , .,i i ./ / / ／／' ,:' /! | l | ヽ/|. i | / / ,'. ´冫、i /,' / | /l .l lヽ ,l l l ./ / i. ‐,.‐,、| /,' , r‐!‐＜ | .l. |//' | .l | i ./| ,' | /i:::;;: !! ./ i /_/._' l l .l ヽ/l | l それを聞いて思ったのよ。 .| l l il .ll l |::!;;!:! / .| ./´ ,....ヽ | l lー‐┐l | l | 'ﾞ.| l|l | ! 丶-' !' /;:;;;ヽ'! /:::/ / /!::l l 人を知りたいのなら、 '´,! l l .|l.|l':, , .i::!;;/;:/ / ::/ / /./::l ! ／l |' l l/ヽ', 、 ｀''‐' ' :::/ /_/./::/ / 人のなかに入ってみては？ 〉! / ﾞ' / ヽ ´ ／ , ' 丶-‐ ' / / ./ / / ./ / ＼ ... -/ ／ ／ / / 深く知りたいのなら、 ' / / , -< - ..、 ´r | _／ '´ ／ ／／ . / ,' ＿ヽ <' ヽ、:::;;::'ー '´ .／::----/.....'... じかに味わってみてはいかが？ / .,' / r- 二ﾆ／/´ .ﾞ!i:/ ／:::::::::::::::／ ヽ . i ! ヽ::::::::::/ i ノ/ ／-、ヽ:::::／ | | /ヽ ...￣二ヽ｀´ / ,ﾍ＼--'ノ:／ ０３ l l l:::::::::::::/ //＼ﾞ'/ / / .!::::／ヾニニニニニニ>、 ＮVVVVVVV＼ ＼ ＼ ＜ ｀ヽ､ ＜／ ／"" ＼ .ノヽ. ＼ //, '〆 ） ＼ ヽ 〃 {_{ ノ ─ │i| ﾚ!小§ （○） （○） | ｲ ﾚ § u （__人__） |ﾉ …… /⌒゜。 ー‐ 。゜ｨヽ / rｰ'ゝ∞ ∞ 〆ヽ /,ﾉヾ ,> ∞∞ ヾ_ノ,| | ヽ〆 |∞| . r' / .::: :: :i ＼ヽ:::＼ '|>!.ヾX l i ::i::.. l ::i::lヽ ヽ::ヽ:::i:.. ll:‐― .| .: | ::l';::. l ::l::| ｀', ‐＼ヽ|::. l l レ ,ﾆ l .:i: :l ::| ヽ ',ヽ :|::l／ ｀ _,,,..-:,:: | :::l | .l;;;;; | .:l ::| ::l--- L_':, i ::l'l.| ,..z=- ''::´ヽ!:l .:::| l. |;;;;; l :::| ::l :| ＼.ヽ ::| l./,'´ﾚ<)::!!:::::::i:! .::l , .| l;;;;; | :::|l ::l l |=,＝＝ =z、,ヽ: :l | .'<,,... -‐'/ .::/ l :l .|;;;; l i::l l '; ::';.', .ll.! ﾚ-,:ii:::::'; ｀ヽ',./ , , / .:/./!/!.ヽ;; | .l | '; ':, ヽ':,.!ヾ.ヾ_... - ' /.ｲ/／/::::l丶- .l.||l iヽヽ. ヽヽ , , ! ‐'ﾞ /／ / ::::;'|:: どこで男を磨くつもり？ | l | ＼＼丶ヽ _ .. ィ '/./ .:::/:l::: l l .l ヽ::l丶 ::＞.. .._ ｀´ ,.ｨ'// .::::/::i:';:: バー以上に、男を磨く場所などあるかしら？ | .|l. ! :::;|ヾニ==<二>｀ '' ‐- ィ´ /'/ .:::/::::|::ヽ:.. l ':,!:ヽ ::i'＞ '''''' ＜ r..ニ-/ニ, /ニ../ .::::/::l:::::l:::',丶 // |ヽ.,＼!ヽ ＞!::::::/´ｊ .i.l:::::／ .::::/,_,. -_,_'::;::: /' .l ::/ ＞---<''´-‐/::::::人_ ノ':::/ .:::／/.／´ ｀ヽ、 ／ /:::L../ .i'´ ｀>ニ三=-=>',..L.＝/ .::/:::/' __＼ ／ ／:::::ヽ ヽ<＿ 二＝_ニ-‐―-/ .::/:/:/ r ﾆヽLr,. l ／ ／ ./:::::::::::::::::＞--_..＝ニ 'ヽ 丶-::i .:/::i:l:;' | l l.| _'-, l ／ l:::::::::::::::::// /´:::::::::::::::::￣::｀:‐-! .::/:::l::l:l 丶ﾆﾉ '--' 美女が妖艶に笑う。 . .. -―-=.,―- ､ ..::':´..:: ヽ/--＼､ ´.／:' ／ , ＼＜ヽ＼ /'./..::.;‐'-､.'/.: / , ',／.l ヽ i.::;ｲz=<. ,'::/:,:L.: .:/ l.＼|. ', ﾚ:::|! iｲ:| !/ ' l :::＼.:/ ._L< !: l . /:::i ,,ﾞ-', ==z､/::/ /-｀ヽ :: | i::;:::! ､ ,,,ヾ/ //";>/ l |:!.!::ヽ ｀ ／ ///;;;/::.. | ちょっと時代遅れかな？ !' .!:::|丶--,-／ .:::::!i-;;／!:::: :. i l ヽ!. > ''/ :: /-―-､::|::::.. .:::. | | でも…… i／' / !::l::::::. ::::: l l ,-‐='''／! ! i 03 |::::':::::. :::::.. | | .!;;;;| /,.-.| /!-‐＝＝‐!-――.::::::. l l !;;;l./ ,.l .::..::/;| l |:::::::. | | ヽ;l /;;;;| ::::::l;;;l l:::::::::..l l . …… ／⌒≠ｱミｘ :´ : : : : : : : : : : :｀`. . ／: : -=‐ ／: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : . : : -==‐′: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :＼ -=ﾆ=‐′: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :ヽ =ﾆ=‐′:. : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :. ﾆ=‐′: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :ｉ : : : : : : :. ﾆﾆ′: : : : : : : : : : :i{: : : : : : : : : : : : : : }､: : : : : : :i ﾆﾆ[: : : : : : : : : : : .:l{: : : : : : : : : : : : : : } }: } : : : : | ﾆ=[ : : : : : : : : : i{ :八 : : : : : : : : : : : ‐ナ=‐ : : : : | 】: : : : : : : .: .:∧{ _ヽ -‐- : : : : : _,.斗ﾐ: : : : : :八 ￣￣｀ヽ : : : 斗ﾋ仄 ＼: : : : : : 笊ｉ:ﾙｶﾞ : : : / [i:i:i:. : : : : : { _,.斗rfﾃ“ﾞヽ、 : /ゝ…^ {: : : / [ｉ:i:i:i: i : : : : 笊㏍ｔク_.. ＼{ :. ﾟ｡ : { [ｉ:i:i:i: | : : : : {＾ ¨¨´ 〉 ﾙ'入 [ｉ:i:i:i: |: : : ｀ｉト､ / ′ [ｉ:ｉ: 乂: : : :八 / オールドファッションドが ―一 ´: : : : :＼: :＼ ー== ´ / : : : : : :.＼ : : : 个冬ミｚ /:| 好きなのよ。 : : : : : : : :.＼: :八 ‐- _ ﾑ:i| : : : : : : : : :i} ＼: :＼. γ´￣￣: : : : :l| : : : : : : : : :ｉ} 一＼: :勺 {: : : : : : : : : : :ｌ| : : : : : : : : :八ニ二＼: :＼: : : : : : : : : : ｌ| : : : : : : : :/ﾆﾆﾆ二} 个ーr` : : : : : : : : :l| : : : : : /:/―‐-=ミﾑ弍 .八 : : : : : : : : : l{ : : : : /:/ ｀ヽ ヽ、 ＼: : : : : : .:八 : : : /:/ ﾟ｡ ＼ ＼: : : : : : : ＼ : : / ,′ ﾟ=- } ＼ : : : : : : :＼ : /: i{ ﾏﾆ入 ＼: : : : : : : ＼ : : : l{ ﾏ厶‘， ﾟ'*｡, : ＼ : ＼ : : : l{ , ﾏﾆヽ＼ ｀` ＼ : ＼ . ┌───┐ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ ┌───┐ │ │ │ │ │ │ │ │ │ ─┘ │ │ ┌───┐ │ │ │ │ │ │ ─┘ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ └───┘ . バー追分を出て、ギャル夫は新宿駅に向かう。 ; ; ; ＿＿＿＿_: : : : : : : : : . . . . . . . . . ＼ !; ; ; ; ; ; ; ; ||＼. . . . . . . . . . . . . . :.＼ ; ; ; ; ; ; ;|| ＼. . . . . . . . ll＿／ i :＼ﾞ￣||￣||＼ |, , . . . . . lイ-ｉ／ ＼ .: |￣!!￣!!＼＼|, , , , . . . . .ｉ||-ｉ／:／:／:／ i.＼ |: : ii: : || ..:＼|, , , , , , , . . . . . . . . .ｉ||-ｉ／:／:／ l :＼|￣||￣||＼／|; ; , , ＿＿＿ , , ,＿＿＿＿. . . . . . . . . . ..ｉ||-ｉ ＼ .i |￣!!￣!!＼＼|＼,,//: : : |___|＼| |＼..... . . . . . . . . . . . . . . . . , ,,ｌ||-ｌ i.＼ |i : iｉ: : || ..:＼| :＼,, : : |___| ＼ (⌒))ﾞ | .|; ; , . . . . . . . . . . . . , , ; ; ;ｌ||-| l :＼|￣||￣||＼／|:＼:＼;.＼...|___| |∠==_ | .|; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ; ;ｌ||-|／i／:／:／ ＼ .i |￣!!￣!!＼＼|;＼;＼;＼;|,|____| |＿____.| .|;; ;; ;; ; ; ; ; ;; ;; ;; ;; ;;ｉｉ￣￣ｌ||-ｌ／i／i／ i.＼ |l i iｉi i || ..:＼|＼;＼;＼i|..|,,,,,|＼ |;;;;:::::::::|＼|;; ;; ;; ; ; ; ; ;; ;; ;; ;;; ;|| ｌ||-ｌ : l i＼|￣||￣||＼／|;＼;＼;＼l|..|;,,,,|＼＼.|iii|＼､| |;;; ;;; ;;; ;; ;; ;; ;; ;; ;;; ;;;||＿＿|||-| : ＼ .l |￣!!￣!!＼＼|;＼;＼;＼l|..|;,,,,|＼＼|iiil| ＼..|;;; ;;; ;;; ;; ;; ;; ;;; ;;; ;;; ;;;;ｌ ;;; ; |||-| : : l.＼ |l l iｉi i || ..i＼|＼;＼i＼l|..|;;,,,|＼＼|iiil| |＼. ＼; ;;; ;;; ;;; ;; ;; ;;; ;;; ;;／|,-─|||-|／i／:／:／ l i＼|￣||￣||＼／|;＼i＼l＼l|:.|;;,,,|＼＼|iill| |..:: |＼|; ;;; ;;; ;;; ;;; ;;; ;;; ;;;|: i | ;;: . |||-ｌ／l／i／ ＼ .l |￣!!￣!!＼＼|;＼l＼l＼l|::|;;;,,|＼＼|iill| |.::; |.:..||;;; ;;; ;|iiiiiiiiiiiiiiiiiii| |／| ;;; : |||-ｌ : l.＼ |l l iｉl i || ..i＼|＼l＼l＼l|::|;;;,,|＼＼|iill| |::;; |.::;||ｌｌｌｌｌｌｌｌｌｌｌｌｌｌｌｌｌｌｌｌｌｌｌ| |: i |,-─|||-| : : l l＼|￣||￣||＼／|i＼l＼l＼l|::|;;;;;|＼＼|illl| |:;;; |:;;;||ｌｌｌｌｌｌｌｌｌｌｌｌｌｌｌｌｌｌｌｌｌｌｌ| |／| ;;; ; |||-| : : : ＼... l |￣!!￣!!＼＼|l＼l＼l＼l|;;|;;;;;|＼＼|illl| |;;;; |;;;;||ｌｌｌｌｌｌｌｌｌｌｌｌｌｌｌｌｌｌｌｌｌｌｌ| |i l | ;;; ; |||-|／l／i／i／ l.＼ |l l iｉl i || ..i ＼|llll lllｌｌｌｌｌｌｌｌｌｌｌｌｌｌｌ| |／|,-─|||-ｌ／l／l／ l l＼|￣||￣||ﾞ ／￣￣￣/|.￣|||＼ __,,.∠￣￣/~ﾄ, .,.,--──--､､| ;;; ; |||-ｌ : : : ＿＿_....|＿__q＿∠＿＿＿p_/_|____||_|__i'ﾉOo-oOｿ￣l~,､! l.<_＿＿＿__>l . ;; ; |||-| : : :: (()0)=ロ=(0()).-,.-､.l ｰ|,-､ j⊂口ﾆ⊃/.l-''~ﾞ' .{iiiヽ,__＝＿,/iii} . ＼|||-| : : : :: ⊂ﾆ口ﾆﾆ⊃ﾘ_/ l|ﾆﾆ_i l|_) ``´ ``´ ／ [＿＿_口_＿＿] ＼-|／l／l／ ヽゝ_ﾉ￣~ヽゝ__ﾉ,,,ヽゝ_ﾉ''' ／ ;;!_.!;;;;;;;;;;;;;;;;;ﾟ;!_.! ＼ . 南口へ向かう階段を上がったところで、めまいがしてしゃがみこむ。 ,、 ／/ _ /l／ /_,,..-''"/ ＿ / ￣￣￣/ ／ ./ / ／ l ,..--､ ｀''７ ／／ .／ヽ'´ ＼ |/ /／/ ./ヽ-' ゝ-‐' ヽ .| .,' .| (一） （一）.| | | | | l .| l从从 ／ ヽ | | | | | | | ヽ ゝ-t-､__） .u .|从八|从ﾘ （オールドファッションドは / ｀''-,,_ヽ-' _,,-''／ ＼ / ヽ ￣￣ / ヽ 結構強めって書かれてたッスけど……） ./ '., ./ l /￣｀ヽ、/', ／⌒ヽ、 / | （結構どころじゃないッス……） . ,.-''"l ヽ/.、ヽ_,,.-'――-.､l／ | /. '., | ｀l´ ＼ | （強すぎ……） | ', | ,.| ＼ ＼ .| | ', |./ ', | .', | ＼ / / ', | ', ヽ . ＼ | l_._._._.ヽ | l / l＿｀''--|_j_j_j_j l / /|/ r''"´ ￣ヽ、／,.-''"´｀ヽ-.、 〈.__／ ｀''------‐''´ /´ _,,.-''"ヽ／ ｀￣￣ . ﾄ VVVVVVVVﾉ＼ ＼ ＼ ヽ ＼ ⌒≧x ／＾^＼/ ＼ ＼ （まあ、勧められるままに 彡 〆 .u ） 丶 ∨ 〃 ﾊ _ノ ヽ_ Y:ｉ| バーボンの銘柄変えて二杯も飲んだんだから ｲ 从§ （ ―） （―） |从 乂ｲ§ .u （__人__） | 自業自得ッスかね……） ／ ﾟ o ｀ ー´ ／ / ∽ ∽ （一杯で止めときゃよかった……） | ヽ ヽ ∞∞ ヽ 少しでも酔いをさまそうと、大きく深く息を吐く。 . ／ ／ﾚ' 〃／ ／ / / 〈 ,､/ヽ / , ／ ７ Z＿_ ／ ,ﾍ ヽ { { /／ヽ/ヽ、, --､ ／ ／ / /､ヽ ､ ｀''-､ 二 ￣/ . ／ / /ヾヾ.!i///ヽ ､､ ｀''-..,,__ / . ∠- 7 / / / .i / // ヽﾄ､ ｀ヽ―‐'''" ./ !/ , .i.| {i ヽ ヽ .; ／ // , /.i! ､ i .i､ i ﾆ ７ . // ri / ＿_-‐' ￣￣＿_ i | i |ヽ| ／ /ｲ / | i. / ヽ ./ i l | .| < i /〉川. {. ﾆﾆﾆﾆ} {ﾆﾆﾆﾆ..i| | .| ／ （だけど、知らなかったッス） l /〈 ツl / ヽ | .| ＞ . l/ 〈ｯjヽ! ゝ-- ^ ｰ-- ' | .i .!＿_＼ /ﾐ' | |＼ ｀ -─- ´ !/| / ￣＼ .{ { .; | l ＞ ..＿＿＿＿＿_... ＜ / !' V ヽ.|/ / / ∨ / i/ ∨ / } / ∨ . 世の中には、あんな酒があるなんて。 ,r;ﾗ 〃｡{ ＿＿{:いｨ＿＿＿＿ |ｉ:¨￣ Vﾘ ￣¨ .: i |i: ／ﾍ:＼ :i| .|i:〈｀_､/´_｀>. ／ :i| |ii~~'､;'´`,'~／~~~ :i| |ｉ｀::;:':::::;::●:::::::::::;.:i| |i::::::;:'::::::::::::::::::::::::::i| |｀ー＝====＝一 | ｀ー―――‐‐一´ . あんなに、酒があるなんて。 . 「!.「! iｮ 「! |;;| _「ｉ_ _ 「!_._ _「i__. _[]_ _[]_ .｢! _[]_ }i;;;Y;;;Y....ｒ「!┬’’┐,.⌒ ､’ |_ : I‐i_ .「!.‐i_. 「! |.i┐|..「!_{.冖.｝ _「!_!´＿_｀ｆ_.｀!,[]_[|_. ;| .| !.|「!;!::::!「 !.|ｉ.⌒ |（ ）;｝ﾛ |:::| !! ::l !´=｀i |::||:[]:|:|Ｅ|:|ｌ´冖 i | | |;;;; | ‐ | .| ;;| 」_!.!L_!:_:| !_| !＿__|ヽ＿ y'≡」_」__」L :!__」､__,ﾉ__|::||:[]:|:|Ｅ|」!_|__|_|_!＿!_!＿|_=_|_」__| ＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝ _ _[]_ ._[]__ .「ｌ _「|_ .[]_ ,-‐-､.[l_ [ｌ_,[]. ..「|_ .[i ..「! :! ,-,.[]_ﾛ_!－|!. |_「!_._ﾛ_.ｨ ⌒ヽ,.「! [|._「!_ :|「!_「::|_.{iiiiiiiiii} .|[] |::::[]_;;;;|ｆ::｀i'..｀i ..| ,.! !___|. |冂.!!|￣||.冖.ｆ.ロ.ｌ（￣）.}.[] !f |.ロ.|:::|￢} ::| ..{iiiiiiiij .:|[] |:「 |;;;!|::: |≡| ..|{ ＿ }_|_」__|」!|＿||＿_|＿.卜二ノｉ＿|.!__|口」::」ﾆ!ｌ,.-‐'´ ￣｀‐-､ _|」「」」 :!|::: |__.」 ―――――‐ﾛ――――――――――――‐./ ｌ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;li.―――――― ￣￣￣￣￣_| |_￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣.{ ｌ;;,;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ｌ }￣￣￣￣￣￣ ]_ 「! []_ ＿ |,.-､!.__. __.._. __._._._.__.____ .__._.__.__._ } ｌ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ｌ.,' .＿. ,.‐､ __ .i |´=｀i;;;||―||!= }!|. |.|. | |.|. | | |.|. |. |. |.|. |.|. |. | | ! l;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;{j !―!￢!￣|‐| | 」.|､__,ﾉ;;;!!|| .!!.ｰ'.|| || | || | | ||. | |. || || |. | | 丶ﾉ!;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;l . |. | . | | |. | ￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ ―――――――――――――――――――――――――──────‐ .;.;.;.;. . _,.................,,,_ .;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.; . _,.................,,,_ .;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.; ;.;. _'´;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;｀ ､ .;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.; _'´;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;｀ ､ .;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;. .;. ｌ. ｀ '''''''''''''''''''''' ´ ｌ ;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;. ｌ. ｀ '''''''''''''''''''''' ´ ｌ .;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.; ;.;. ｀ー――――― ' .;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;..;.;.;. ｀ー――――― ' .;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;. .;.;.;.;.;.;.;.;.;.; |ll | .;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.; | il |.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.; :.:.:.:.:.:.:.:.:.:. |ll | .:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: | il | .:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. .:.:.:.:.:.:.:.:.:.: |ll | .:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: | il | :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: :.:.:.:.:.:.:.:.:.:. |ll | .:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: | il | .:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. ニニニニ |ll | ニニニニ二二二二二二二二二ニニ | il |ニニニニニニニニニﾆ '''''''''''''''''''' |ll | '''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''' | il |'''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''' :.:.:.:.:.:.:.:.:.:. |ll | .:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: | il | .:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. .:.:.:.:.:.:.:.:.:.: |ll | .:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: | il | :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: . 顔を上げると、道行く人々が足早に通り過ぎていくのが目に入った。 ┌───┐､ ￣￣￣|'''''―,,,,＿ | | ＼ ======|'''''―,,,,＿.|''''―,、 |￣￣￣| ,,‐'''|￣￣￣|＼ .ｌl ll ll ll |!l ll ll ll ii ii|. ,､,､| ＼ ||~MG／|| | | ＼ ======|'''''―,,,,＿.|('ｌﾌ`|!!llii| , ‐― 、 .||￣~ ／ .| |￣￣￣￣￣|_＼ |、 .ｌl ll ll ll |!l ll ll ll ii ii|,((())|゛ヾ| .| /()().| .|| ／ .| |┌───┐| | ｜ ======|'''''―,,,,＿.|('jｺ`|!!llii| ＿_,| '..| ,| | ,／|..|゜人,,+ヽ.｡|..|_| ｜ .ｌl ll ll ll |!l ll ll ll ii ii|(nn､|゛ヾ| | .|''⌒゛''| .|| | ,／／|..|(･ -･<ﾉゝ|..| | ヾ| ======|'''''―,,,,＿.|つ ﾉ|!!llii| ｢￣''''|::::::::::::|_ || |／／ .|└───┘|_| ｜ ゞ,;;ゞ ;; ll ll ll ll ii ii|と_ノ|゛ヾ| l／￣|::::::::::::|￣|'i l~|| |／ ,;;ｰ''|＋＋＋＋＋| | ｜ ゞゞ ;ヾゞ '''―,,,,＿.|｢愛 |!!llii| .／／￣|::|￣|::|￣|'|~| ゞヾ; ゞ-''.,;;ｰ''|＿＿＿＿＿|_| ヾ| ;ゞ ゞヾ ;ゞゞ ｌ ll ii ii|;;;;|ヽ|゛ヾ|／l／／|iiii|::|2c|::| |'| ,,ヾ;;ゞゞ ゞ .,;;ｰ''|;;Ｇ;;从∧＿/| | ｜ ,,ヾヾ ;;ゞヾ.二ニ二|￣､ |!!llii|／l／ |iiii|::|..H|::| |' ゞゞ ;;;ヾゞ; ゞ |;;;; i'()（∀‘.:;;;|_| ｜ ; ヾ ;;ゞ;ゞヾ |_|::::::::ｉ|フ.'''.|゛ヾ| , ;;ゞヾ;ゞ |::|＿|::| ゞ;; ゞゞ ゞヾ;;ゞ ／|从)),､∩∩.:;;| | ヾ| ;ゞヾ ヾ ゞ . ;ｱ,,ﾐ《 ,|;;;;;､;;|!!llii| ヾ ゞ ゞヾ|::=-= ,,ゞ;;ヾゞ ゞ;ヾ ゞゞ､ ／|￣￣￣￣￣|_| ｜ ゞゞ ;ヾゞ .二ニ二|￣~'l.゛ヾ| ゞゞ;;ヾ; ゞゞ === ゞゞ ゞ ;;ゞゞlｉlﾉ"／ |二二二二二| | ｜ ;ゞゞ ;;ゞゞ. ￣￣￣|＿__|!!ｌlｉi| '',､,､iﾉ ,､,､,､,､ ヾlil,'' ゛|i|' ,,iil|| | ______________ |_| ヾ| ''|iil|iﾉ i~~~~~~~ｉ .|＿__|~'ヾ| ( ) (jｺ )､*) ,､,､ |i|ｆ!!;;'' |.l______________|| ..|ii|i| |l~~~~~~ｌ| .| ||~'ヽ| ∧＿∧( )⊂) ( ﾟ) ,､,､∧＿∧ || || ,､,､ ──-､ ================ （ ´Д｀ ）uu uu ( ) ( （ ,,） ,､,､,､,､ ('jｺ') □ □ 'ｰ､――――――‐ ‐ （ ） uu （ ） ﾐﾌ' (ﾌ' ) < ) ◎ー◎-'' ｜ ｜ | γヽ ノ、 ﾐ,,,,(＿)ｏメ, （＿人＿） し 'ヽ＿） 世の中には、こんなに大勢の人がいるのだ。 . ／ .／ﾚ' 〃／ ／ / / 〈 ,､/ヽ / , ／ ７ Z＿_ ／ ,ﾍ ヽ { { /／ヽ/ヽ、, --､ ／ ／ / /､ヽ ､ ｀''-､ 二 ￣/ . ／ / /ヾヾ.!i///ヽ ､､ ｀''-..,,__ / . ∠- 7 / / / .i / // ヽﾄ､ ｀ヽ―‐'''" ./ !/ , .i.| {i ヽ ヽ .; ／ // , /.i! ､ i .i､ i ﾆ ７ . // ri / ＿_-‐' ￣￣＿_ i | i |ヽ| ／ /ｲ / | i. /＿＿ヽ ./＿＿_i l | .| < i /〉川. {__(::::::)__} {_(:::::::)__i| | .| ／ l /〈 ツl / ヽ | .| ＞ （書けないはずッスよね……） . l/ 〈ｯjヽ! ゝ-- ^ ｰ-- ' | .i .!＿_＼ /ﾐ' | |＼ !/| / ￣＼ .{ { .; | l ＞ ..＿＿＿＿＿_... ＜ / !' ∨ V ヽ.|/ / / ∨ / i/ ∨ / } / ∨ ／ ヽ ' i , -< /｀''-､ i | ヽ . 昔、シナリオ教室で、講師にたびたび言われたことがある。 ／::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.＼ ／:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.ヽ ／:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.', ´￣￣／::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::／:::::::::::::::::::.', ／:::::::::::::::::::::::::_.:::::::ｧ:::::::::::::::::::／ /:／ /::::::::::ﾉ ／::::::::::::::::-‐ ''"´／／:::::::::::::::／-‐/‐ /:::::::::／ ￣￣弋 | ゝ、 ／:::::::::_､‐''゛-‐r==ｚ- /:::::／:/ | ／-‐ ''" γ´ ＼ゝ-ﾘ /::／::::/ | ヽ、 ﾉイ／┐|/ ﾍ ヾ ｀¨^¨´ ／ .ノノ |∧ r 、 ／ ￣::／ ギャル夫君、 |/∧ _､‐''゛|::::::／ |//∧＿ -‐ 'i"´ |／ あなたは『人』が書けていないんです。 |＼/////////| __! ＼///／ !__ 頭の中だけで人を動かしているにすぎない。 / ｒ.| |─＼ / lﾉ ', l ＼ / ! / 丶.ｌ ＼ / .ｌ / ｌ ＼ . / i! ＿ / i! ＼ ﾄ VVVVVVV_ﾉ＼ ＼ ＼ ﾊ ＼ ⌒≧ ／ ／＾＾＼〆 ､ ＼ 彡 〆 ＼ ＼ ヽ 〃 ﾊ _ノ ―＼ l | ………… ﾙ从§ （●） （●） ヾ | 乂§ （__人__） 从ｲ ＼ ｀ー´ ／ ／ ＼ そのときは、いったい何を言っているのかとひそかに反発していた。 . ／ ／ﾚ' 〃／ ／ / / 〈 ,､/ヽ / , ／ ７ Z＿_ ／ ,ﾍ ヽ { { /／ヽ/ヽ、, --､ ／ ／ / /､ヽ ､ ｀''-､ 二 ￣/ . ／ / /ヾヾ.!i///ヽ ､､ ｀''-..,,__ / . ∠- 7 / / / .i / // ヽﾄ､ ｀ヽ―‐'''" ./ !/ , .i.| {i ヽ ヽ .; ／ // , /.i! ､ i .i､ i ﾆ ７ . // ri / ＿_-‐' ￣￣＿_ i | i |ヽ| ／ （だけど、こうしてると /ｲ / | i. / ヽ ./ i l | .| < i /〉川. {. ﾆﾆﾆﾆ} {ﾆﾆﾆﾆ..i| | .| ／ あの時先生の言っていたことが l /〈 ツl / ヽ | .| ＞ . l/ 〈ｯjヽ! ゝ-- ^ ｰ-- ' | .i .!＿_＼ わかる気がするッス） /ﾐ' | |＼ ｀ -─- ´ !/| / ￣＼ .{ { .; | l ＞ ..＿＿＿＿＿_... ＜ / !' V ヽ.|/ / / ∨ / i/ ∨ / } / ∨ . あたりさわりなく、そつなく、人と浅く付き合うことは、なんとかできる。 ／:::::::::::::::::＼ i|::::::::::::::::::::::::::} 八从人从八__} | } ) r-‐‐- 、 ヽ /.|/ -‐‐┐ {:::::::::::::::::} ＿＿ ＼_／ | r―‐- 、 ::: : {¨', ({.:::::::::::::::::} ／::::::::::|／￣｀‐---‐´￣＼:::::::::} ::: : }_'ﾉ ヽ:::::::::::/ |:::::::::::::: |. /ヽ:::::| . =r'〉 ＼⌒ ___r==┐ ,-‐‐、 ゝ::::::::/ヽ| / ∨ |¨￣＼ v ￣ ￣￣＼/⌒ヽ/⌒ヽ/⌒ヽ . {:: : / }⌒'.__r=={ | | |ニ､ | /. } |/. |/⌒ヽ:::::::::::: . /⌒ヽ}-┘ﾉ {|. | | | | . ﾉ . ＼/ | | |.::::::::::::::::::::::::::::::::::／￣￣＼/⌒ヽ. !____| |＿＿|ﾆﾆ 7￣| |____｝::::::::::::::::::::::::: : ∧ |￣ | }. | | | | . /＿_| | | |:::::::::::::::::::::::::::::::| | { | }. | | | |＝＝ . | | | |:::::::::::::::::::::::::: : ヽ| ｒ===ih |. | | | | ======={. |/ /.:::::::::::::::::::::::::::::: : | 〔二二}i:｣|. | | | |二二 でも誰かと深く付き合ったことはない。 心のうちを誰かに打ち明けたこともない。 酒を飲んで誰かと親密に話したこともなければ、こうして路上で倒れそうになったこともない。 . 新宿は表通りしか知らない。 :::::::::::::::::::::::::::::::::;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;::::::::::::::::::::;;;;;;;;;;;;;;::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: ::: :::: :: : ::: :: : :::::|__,,..-ー‐'''"ヽ、!JCB |: : : ::::::::: |:| ～ |::: : : : :::::::::::::::::::::::;;;;;;;;;;;:::::::::::::::::::::::::::::::: :::::: :: : : ::::::::::::::::|ヽ、 Ｊ Ｃ Ｂ ヽ.___. |: :::::::: : : :|:|三井|:::::::::::::::::: : : : :::::::.|..M.I.|:::::::::::::::::::::::::::::: :: : ::: :::::::: ::::::::::::| ヽ、CARD __.|___| |;;; ;;;;;;;;;;;;;.|:|住友|::::::: : ::::: :::: ::::::::::::|.ZU..|:::::::::::::::::::::::::::::: ::::::: : :::::::::::::::: : :|＿＿..-‐''"￣＿＿＿|洋服のﾞ||:|銀行|:: :::::::: : : : : : : : : :|HO!.|:: : : :::::: ::::: ::::::: :: : : : : : : .: :.. . ..|05:00| studio ALTA | 主ﾞ. |..:::|二二二二二二|───┴─┴┐::: :: :: :::: ::::: : : : ; ; ; ; ;,,,,｡,｡,｡|￣￣￣￣￣￣￣|￣| 月..Ш:::| 」 」 」 」 」 」 」 |.[][]:□□□:[][] |__: : : : : : : : : : : :.|_|_|_|_|iTTT.i| ＿＿＿＿＿＿_|!ｺ.|￣|二二| 」 」 」 」 」 」 」 |.[][]:□□□:[][] |:::| . : .: : : . . : : :.|_|_|_|_||二二| |ALTA＿＿＿ |!ﾝ.|＠|≡≡| 」 」 」 」 」 」 」 |.[][]:□□□:[][] |:::| . . . . . . . . : : :.|..ll ll...||iｳﾞｧ.!| |:::| |:|!ﾀ.| |￣￣| 」 」 」 」 」 」 」 |.[][]:□□□:[][] |:::| . . . . . .. : : :.|. ∪ .|||.ﾝﾀ.!| |:::| . |:|!ｸ.|.ｱ.|====| 」 」 」 」 」 」 」 |.[][]:□□□:[][] |:::| . . . . . . . ..|￣￣|| ￣ | |:::| |:|..ﾄ.| |青山| 」 」 」 」 」 」 」 |.[][]:□□□:[][] |:::| . . . . . . ..|口口||.口[].| |:::￣￣￣￣￣:::i￣|.ｺﾞ|====| 」 」 」 」 」 」 」 |.[][]:□□□:[][] |:::| . .. . . ..|二二||.口[].| ￣￣￣￣￣￣ ...| |.//|:::|二二二二二二|.[][]:□□□:[][] |:::| . . それどころか東京に九年近く住んでいるのに、行ったことがない場所がまだたくさんある。 . ﾄ VVVVVV＼ ＼ ＼ . ﾊ .＼ ⌒≧ ／ ／＾＼〆 ､＼ 彡 〆 ＼ ＼ ヽ 〃 ﾊ ノ .ヽ、＼ l | . ﾙ从§ ー） （ ●） ヾ 乂§ （__人__） 从ｲ . ﾋ弋 イﾕ , '´７::::|Y 「 }::::ヾー､ . |ヽ:::::|∧Nﾟ ∞ ﾟ| |∧|:::::::|ヽ |:::i:::::::lﾆﾄ弋 _ ｨ |ﾆl:::::::::i:::::| （知らないことだらけ、 . /::ﾊ:::::::l｡| |ﾆl:::::::::|::::ヽ 〉:::::|::::::l:::i Ya （｀> |ﾆl:::::::::|::/::| したことないことだらけッス） i::::::::!::::::|｡| ﾂ/ﾐ .ヽ_::::::::!::::::::| |::::::::r::::::l:::| N＼ Ta ＼::_}:::::::〉 . 〈::::::::|::::::::l｡| Y |ｿ::::::::| |:／:|::::::::::/==<_>=====l＿人:::/ |i::::,-､:::::/::::::::::|:i::::::::::::::::|:::::::|/ ＼|_/ヽ/::::::::::::i_:::::::::::::::::|〉.イ ﾊ::::::::::::::::::/､::::::::::::::::i´|/ i::::::::::::::::! !:::::::::::::::| !::::::::::::::i !:::::::::::::::l |::::::::::::::|. i::::::::::::::| ゆっくりと立ち上がり、階段の下に広がる新宿の街を見渡す。 . ＮVVVVVVV＼ ＼ ＼ ＜ ｀ヽ､ ＜／ ／"" ＼ .ノヽ. ＼ //, '〆 ） ＼ ヽ 〃 {_{ ノ ヽ､ │i| ﾚ!小§ （●） （●） | ｲ ﾚ § （__人__） |ﾉ 俺っちは、この街のことを何にも知らない…… ＿＿＞゜。 `ー'´ 。゜ ／|:::::::{:::::::i ∞ ∞ |:::＼ 馬鹿ッスよねえ…… /:::::|:::::::|:::::::| ∞∞ .|:::::::::∧ /::::::::|:::::::|:::::::ト、 ＼,イ///イ ,':::::::::::|::::::::|:::::|:::::＼ ／＼|(0)//／i |::::::::::::|:::::::::|::::|:::::::oV::::::::::|∨/::::::::::| . ﾄ VVVVVV＼ ＼ ＼ . ﾊ .＼ ⌒≧ ／ ／＾＼〆 ､＼ 彡 〆 ＼ ＼ ヽ 〃 ﾊ ノ .ヽ、＼ l | . ﾙ从§ ー） （ ●） ヾ 乂§ （__人__） 从ｲ . ﾋ弋 イﾕ 決められるわけ、ないじゃないッスか。 , '´７::::|Y 「 }::::ヾー､ . |ヽ:::::|∧Nﾟ ∞ ﾟ| |∧|:::::::|ヽ まだ未練があるンスから。 |:::i:::::::lﾆﾄ弋 _ ｨ |ﾆl:::::::::i:::::| . /::ﾊ:::::::l｡| |ﾆl:::::::::|::::ヽ 次へ進めるわけ、ないじゃないッスか。 〉:::::|::::::l:::i Ya （｀> |ﾆl:::::::::|::/::| i::::::::!::::::|｡| ﾂ/ﾐ .ヽ_::::::::!::::::::| やりつくしていないンスから、 |::::::::r::::::l:::| N＼ Ta ＼::_}:::::::〉 . 〈::::::::|::::::::l｡| Y |ｿ::::::::| |:／:|::::::::::/==<_>=====l＿人:::/ |i::::,-､:::::/::::::::::|:i::::::::::::::::|:::::::|/ ＼|_/ヽ/::::::::::::i_:::::::::::::::::|〉.イ ﾊ::::::::::::::::::/､::::::::::::::::i´|/ i::::::::::::::::! !:::::::::::::::| !::::::::::::::i !:::::::::::::::l |::::::::::::::|. i::::::::::::::| 新宿三丁目、新宿追分の方角をギャル夫は眺める。 . ／ヽVVVVVVV ノ .／ ／ ／ （ ／ ≦⌒ / ミ 呑まれてみるッスかね…… | ヾ | i ' ゞ ゝ. | / 丿 ……いや。 ＼从 ﾘｿ /ノ 从／ ／ ｀ｿ∨ｲ 彡' ＼ ふらつく足もとで、懸命に地面をつかむ。 . Nハ八ﾄﾍﾊ / V ／ / イ ヽ / ｲ |_ ￣ｲ/ イ/7三ﾆY ＞ｲ/／////////| イ///////∧./////｝ ／//////////∧ ////| /////li/////////}.////{ ,'/l|///|l/////////|////∧ . __∠//l///|l/////////|/////ﾄ} 呑んで、やるッス……！ / ＼l//∧ ////////| /////＼ ム=､. Y///|l////////＼//////＼ ／ //∧ ／l|///}}.///////// ＼ /////＼ | ////／ /////{=.///////////＼./////＼ |.//// //////ｲ /////////////＼////≠> . 〃/// ///////|///////////////∧ﾑ< ＼ { ///l .///////: l////////////////∧￣ ヽ l////| /////// :└=ﾆﾆ三三三二ﾆﾆ=-ﾔ |//// ./////／ : : : : : : : : :l : : : : : : : : : : .∨ ﾄ=イ Y＞ イ : : : : : : :＿＿.l＿＿: : : : : : : : ∧ .. ｛ ｲ(. {/ : : :＞-‐ニ三 ////////三二-ｚ＿ ∨ ゞ=イ/ イ//////////////////////////￣ （///////////／＼///////////// ////////////. |//////////// . //////////／ //////////// ////////// //////////// . //////////. //////////// . ┌───┐ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ ┌───┐ │ │ │ │ │ │ │ │ │ ─┘ │ │ ┌───┐ │ │ │ │ │ │ ─┘ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ └───┘ . ねこみち横丁振興会の申し出を受けると会長のやらない夫に電話で伝えたところ、 承知したと短い返事が返ってきた。 ／ﾚVVVVVVVV ｲ ／ ／ ／ ∠ ／ ／ヽ／＾＾＼ x≦⌒ / ／ （ 〆 ミ | ′_ノ ― ﾑ ヾ 从| （●） （● ） §从 ゝ ／￣￣ ＼ | （__人__） §ﾙ′ ／ __,ノ ｀⌒ ＼ ｀ー ´ o ﾟ ＼ | ( ●) (●） ∽ ∽ ヽ | （___人__） / ∞∞ / / | |. ` ⌒´ﾉ | | iヽ | }:::.`＞ ｰ-´-くヽ- 、___、 _/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: ７¨:.ヽ __／.:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/.::::::::::＼ ,.-<:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::∧ r´.::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/.:::ヽ }:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/.:::::::::::::::::::＼ f:::::|::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::i: /.::::::::::::::::::::::::::::ヽ /.:::::|::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::V::::::::::::::::::::::::::::::::::::.＼ /.:::::::::|::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::rヽ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::＼ . 引越しの日取りを教えてくれれば、それにあわせて倉庫を片付けておくという。 | | | q+p | | ―――‐, ――‐, ,===//====,‐,――――― | |-｀ ´ - / .// ´ // | |_´__｀___/________/__ｰ_-_-_-_--'/_________________ | | .o|o .|| o|o | | | | || . | .| | |￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ |/二二二二二二二二二二二二二二/l ＿＿ l | ./ /'l ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿l/ ／/ //|| ＿_ | |￣￣|| .|| /. | ヽ,|＿＿|ﾚ/ / /l| |￣￣| |￣￣| /. ./ / :l| /'￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣//| |￣￣￣￣|/::|｡|| ./ // l| | ||:｡|:: | / // . l| | |l ::// / 甘 // l| | |l:// |ニニ|￣￣|ニニニニニ|￣￣|ニニニ|/. |＿＿＿＿|l/ |l | |/l|. .| |/l| .|| || .|| ￣ || .|| ￣ || || . ＿＿ ／ ヽ / __,.ノ 、 | （ ●)( | （＿_ﾉ｀, | ﾝ′ _ﾉ ｀､ 7 ,ｲ:. ヽ､＜ヽ,、___ ﾉ ,. -ｰｰ -‐ ´:::::::::::::::::::::::::::::7 引越しの前に一度、 ／..:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: く'、 . ｛ :::::::::::::::::::::.ヽ::::::::::::::::::::::::::::::::::::.. ､_ 事務所の入ってる建物のオーナーに '| ::::::::::::::::::::::..｀、:::::::::::::::::::::::::::::::::::::..｀ヽ '| ::::::::::::::::::::::::::::i_::::::::::::::::::::::::::::::::::::.ヽ::ゝ ご挨拶に行っといてくれや。 ﾄ､:::/ ／￣｀` ﾊ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::!:::::::.ヽ `,ﾍ ´:::::::::::::::::. ﾊ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|:::_,rｰ'､ }:,∨ :::::::::::::::::: ﾄ､:::::::::::::::::::::::::＞＜￣＼::..＼ . }:::∨::::::::::::::::､-''ﾞ~￣￣￣￣:::::::::...＼ ム:::::ヽ l::::∨ :::: ／::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::,.､／...:::::::::ヽ} {::::::＼,::::::::::::::::::::::::::::::::::::::／"￣:::::::::::::::::::::::::ﾉ ┏…━…━…━…━…━…━…━…━…━ 【 ℡ 】 …━…━…━…━…━…━…━…━…┛ ﾄ VVVVVVVVﾉ＼ ＼ ＼ ヽ ＼ ⌒≧x ／＾^＼/ ＼ ＼ 彡 〆 ） 丶 ∨ 〃 ﾊ _ノ ― Y:ｉ| あ、そうッスね。 ｲ 从§ （ ●） （●） |从 乂ｲ§ （__人__） | えーと、じゃ、今週の金曜日に。 ／ ﾟ o ｀ ー´ ／ / ∽ ∽ | ヽ ヽ ∞∞ ヽ . ／￣￣＼ ／ _,.ノ ⌒ | （ ー）（ー） .| （___人__） | ﾉ わかった、お伝えしとく。 | |_,-‐、_ -、 .人､ 厂丶,丶 v 〉 いいか、くれぐれも失礼の無いようにな。 _,／::::ヽ､.,ヽ., ___,く_ソ __ノ _, ､ -― ''"...:::::::::＼::::::::::::::::::::( 〔"ﾆ‐-、 /.::::::: ':､:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::r ／⌒ヽ:::::: ) :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::V／.....￣ ',::::| :::::::::::::::|::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::〈 :::::::::::::::... ',::i :::::::::::::::!::::::::::::::::＼:::::::::::::::::::::::::::::::ﾊ ::::::::::::::::::. ', ┏…━…━…━…━…━…━…━…━…━ 【 ℡ 】 …━…━…━…━…━…━…━…━…┛ ﾄ VVVVVVV_ﾉ＼ ＼ ＼ ﾊ ＼ ⌒≧ ／ ／＾＾＼〆 ､ ＼ あっ、ハイ、 彡 〆 ＼ ＼ ヽ 〃 ﾊ _ノ ―＼ l | それはもちろん。 ﾙ从§ （●） （●） ヾ | 乂§ .u （__人__） 从ｲ （怖い人なンスかね……？） ＼ ｀ー´ ／ ／ ＼ . やらない夫に指定された時間、開店の十分前にＢＡＲ追分に向かう。 三ﾆ ＿ |: : : : : ≧ﾆ三ﾆ≦ ､､, .| |; ; ; ; ; ; ; ; ; ￣ニ=- ＿|: : `: Ｔ BAR | | lミlミｌ |; ; ; ; ; ; ; ; ; ‐-三|: : : : :| 追 分 | | フ|く |; ; ; ; ; ; ; ; ; `i l ｒ‐- _. 三l: : : ::└―――┴'‐-ニ'ノ; ; ; ; ; ; ; ; ; . l l | 三ﾆ | 三|: : : : : : : |: :l三≧ｚ ＜二ｲ; ; ; ; ; ; ; ;.; . l l | 三ﾆ | 三|: : : : : : : |: :|///////l: : :|; ; ; ;_;_; ; ; ; /￣/ ﾞ| 三ﾆ | 三|: : : : : : : |: :|///////l: : :|; ; ; |; ;|二ﾆ ｲ | 三ﾆ | 三|: : : : : : : |: :|///////l: : :|; ; ; |; ;|XXX . l l | 三ﾆ | 三|: : : : : : : |: :|///////l: : :|i二ﾆ-ｚ_XX . l l | 三ﾆ | 三|: : : : : : : |: :|///////l ／ll: : ll : : llXX . l l | 三ﾆ | 三|: : : : : : : |: :|//////／ll: :ll ll : : llXX . l l | 二二 | 三|: : : : : : : |: :|////ｉ ｲ/l.ll: :ll: : ll : : ll三 ＼ ￣￣￣ 三|: : : : : : : |: :|////iｌ'//l.ll ll＿ll＿ ll三 ヽ ＼ .三|: : : : :_:_:_|: :|-ﾆニll二__lｌﾆllﾆｘｚ≦三ﾐ . lヽｲ 三|￣￣＿_l二二ﾆﾆll二ﾆll_ニ三三三三 . l l 三| l二二ニニﾆllニl≦ニ三三三三' . l l 三| -=ﾆニニニ二二ll＞三三三三ﾆ-‐'' . l l 三|ニ二二二二二二|三三ﾆ-‐''"´ やらない夫によると、オーナーは振興会の名誉顧問でもあるということだった。 . 少しためらいながら、ギャル夫はドアを開ける。 ＮVVVVVVV＼ ＼ ＼ ＜ ｀ヽ､ ＜／ ／"" ＼ .ノヽ. ＼ //, '〆 ） ＼ ヽ 〃 {_{ ノ ─ │i| あのう、すいません、 ﾚ!小§ （○） （○） | ｲ ﾚ § u （__人__） |ﾉ 宇藤ギャル夫ッスけど…… /⌒゜。 ー‐ 。゜ｨヽ / rｰ'ゝ∞ ∞ 〆ヽ /,ﾉヾ ,> ∞∞ ヾ_ノ,| | ヽ〆 |∞| γ´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ ｀Y´ | はーい、いらっしゃーい！ | ゝ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿,ノ . 明るい照明の下で、東横桃子が入口近くに置かれた壺に花を活けていた。 ....-―…―-... ／::::::::::::::::::::::::::::::::::＼ ／:::::::::::::::::::::::::::::::l::::::::::::::ヽ /:::::::::::::::::::::::::::::::::::ハ:::::::::::::ハ ,::::::::::::::::::::::::|::::::::::::; ヽ::::::::'::::::, |::::::::::::::::::::::::!::::::|::|:{ }::|:::::|:::::, |::::::::::|:::|::::!:::ﾄ､:::|::ﾄ厂￣l/l:::/:::::::, |::::::::::ﾄ､ﾄ､ﾄ､! ヽ x=≠ミ!/:::::::::::, |:::::::::::',x=≠ミ :.:.:.:|! |:::::::::::::::, |:|::::::∧|.:.:.:.: ' __ |! .|::::::::::::l::::, |:|:::::'::込 v´ ) |! ,:::::::::::ハ:::, |::';::::/:::个:., ヽ-- ' |!ｲ:::/::::::/::/:::! ヽ:ヽ::::::::|:::::::＞ --イ |/ィ::::／::/:::/ !:/!:::::!::::::!::ヽ:ヽ{:::＼:::ヽ::::＼:::＼::ヽ:::::::ヽ!:::::::}!::::l::li| __＼ﾄ､:ﾄ|;イ: :| { /厶イ{ﾒ7彡' j/:::ｌ:::::!:､:::!::ﾄ､:､:ヽ:::::｀ヽ{､::::::＼::::＼{､::::::::::::::::i::!::l:l ! /: :ヽ: ヽヽ!/: : :! ＼ ノ |: : :'; : :` : .､ l:i:ｌ::::i::i:､:l::lﾃ=-､:ヽ､_､::＼_,≧ｪｭ､_､＼:::::::::i::li::!::ﾘ /: : : : :',: : /: : : :| ハﾚ､ /: : : ',: : :l: : : :ヽ !ﾊﾄ:{:!:ｉ:ﾄN{､ﾋ_ﾗﾍ､{ ＞､{ 'ｲ ﾋ_ﾗ 》＼::l::!:ﾄ!!:l::l! }: : : : : :ヽ: ヽ: : :.|／!: : :Ｙヽﾊ: : : /: : :!: /: : :} .ヽ i､ヽ:ﾄ{､ヾ￣"´ l!＼ ｀"￣"´ |::!:l::! j:ll:! /: : : : : : :|: : :.〉': :.!ヽﾄ=={//: : ヽく: : : :!': : : :,′ !::､::::i ｌ |:::/lj/l:!ﾘ ヽ: : : : : /: : 《: : : :', !: : :|/: : : : :/: : : :|: : :./ ヾﾄ､:! ｊ!/ j|:::ﾘ ヾ! ヽ ‐ /ｲ´ｌﾊ/ }ﾄ.、 ､ _＿ ＿ , /' !::// ﾘl::l゛､ .／ |/:/ ｒｰ''"´ﾄ!::i{＼ ／ / !:/ / ^ヽ ヾ! ヽ ＿,,、'´ / ｊ/ バーテンダーの夜神はカウンターの内側で手を動かしている。 . ﾄ VVVVVVVﾉ＼ ＼ ＼ ヽ ＼ ⌒≧x ／＾^＼/＼ ＼ 〃 ﾊ ー ー Y:ｉ| あのう、 ｲ 从§（ ●） （ ●）|从 乂ｲ§ （__人__） |从 オーナーにご挨拶を…… 乂ｲ U ｀i i | ＼ ＿ `⌒／ ／ ⌒丶 !:/!:::::!::::::!::ヽ:ヽ{:::＼:::ヽ::::＼:::＼::ヽ:::::::ヽ!:::::::}!::::l::li| .... j/:::ｌ:::::!:､:::!::ﾄ､:､:ヽ:::::｀ヽ{､::::::＼::::＼{､::::::::::::::::i::!::l:l ! . l:i:ｌ::::i::i:､:l::lﾃ=-､:ヽ､_､::＼_,≧ｪｭ､_､＼:::::::::i::li::!::ﾘ !ﾊﾄ:{:!:ｉ:ﾄN{､ﾋ_ﾗﾍ､{ ＞､{ 'ｲ ﾋ_ﾗ 》＼::l::!:ﾄ!!:l::l! ヽ i､ヽ:ﾄ{､ヾ￣"´ l!＼ ｀"￣"´ |::!:l::! j:ll:! . !::､::::i ｌ |:::/lj/l:!ﾘ 伺っておりますよ。 ヾﾄ､:! ｊ!/ j|:::ﾘ ヾ! ヽ ‐ /ｲ´ｌﾊ/ 奥にいらっしゃいますのでどうぞ。 }ﾄ.、 ｒ ＝＝=ｧ ./' !::// ﾘl::l゛､ ､ ＿ ,ノ ／ |/:/ ｒｰ''"´ﾄ!::i{＼ ／ / !:/ / ^ヽ ヾ! ヽ ＿,,、'´ / ｊ/ . 言われたとおり奥に向かうと、コーヒーマシンの陰に美女が一人。 ／ ∨Ｘ∧ ＼ ,′ ヽ V二ﾊ ヽ ｉ { } V二ﾊ | ヽ V囗ハ | : l |l VﾆVﾊ | 丶 ＼ ｉ .人 八 Ⅳ 〕[] |.i l ｌ ＼-＼ |リ,ィｆ圻笊ヽ {二ﾆｿ |:|ｌ | ,抖ｬ==ﾐ ＼ | V じり / ｌ| |八 | 八 Vじﾘ ＼ ＼} / / 仆 l { ＼ |ｌ {ヽ , 厶イ ／八 | )八 込、 ／ ／／ 从 ヽ へ、 ハｰ ' ／ｰ=彡 / .::} | : : 〕:/ / .イ:.:.::.:.／ ／ l .:/ | } .: : / /{≧ ´::r===彡ｸ ／ 八 :/ -| / ＿__:/ / }＞ｧ＜ﾆﾆ77 ／ -─- ,ノ ／ |ｉ / /厂７ レへ_/ )仁フ/ －=彡 ｀ ｰ=彡.′ 八/ {{ / ￣￣)コフ⌒´ ／〕} ノﾉ ．‥…－一'´ ,′ _У ￣￣)> / /二〕}彡'′ . ／ ＿_/＿ ／l ｸ / / /ﾆニ〕} ／ r‐=彡'i:i:i:i:i:i:i≧=>{[ / /_,ノ / /ﾆﾆニ〕} .,: ┌┐ ‐┐ ／ | 「l:i:i:i:i∠ニﾆﾆ厂 { ／〕ﾆﾆ７ {ﾆﾆニﾆ}V ││ ‐┤ ／ | l |:i:i:i:i{ニﾆﾆ７ ‘，∠ﾑ Vニ７ lﾆﾆﾆニ〕}ﾆﾆ=====ミ､‐┘ . ﾄ VVVVVVV_ﾉ＼ ＼ ＼ ﾊ ＼ ⌒≧ ／ ／＾＾＼〆 ､ ＼ 彡 〆 .u ＼ ＼ ヽ えっ！？ 〃 ﾊ _ノ ―＼ l | ﾙ从§ （○） （○） ヾ | オーナーさんだったンスか！？ 乂§ （__人__） 从ｲ ＼.u |ｉ|!i|!i|!| ／ ／ ｀ ⌒ ´ ＼ ,.. =. ´＝＝=､ ､｀.ヽ､ ／‐ '´ ｀ヽ!＼. ＼ ／ ＼l':､ ヽ ./ ＿_ .ヽl.', ':, /, |-, ´ ,､ .i ｀ LL ', /i '´'l |i |,' ヽ .|i .|- l. l . ! | .i | ! lヽ l! -=＝=ー l:::|| .| .l l _!,, z=＝＼ ! .|:ｲ!!ﾞ:! i .|::l.l. l ', .i '´ ﾞ' !ｲ!!::i, ｀ ｀" ´| l. l'ノ | ヽ ヽ rV'iﾞ'"´ , "" !/ .| .l ｀i ＼.| |. |"" ｀´ ..イ/ / | !.i ヽヽ｀ヽ'' =r= '´.../ / l /ヽ' -＼ ' |-‐=/ ,i‐-.､ | / ／!l> !l´ 〉 l |/ ヽ ヽ、 / ／ !.! / ヽ.i | l | | 美女は微笑みながら頷く。 . r' / .::: :: :i ＼ヽ:::＼ '|>!.ヾX l i ::i::.. l ::i::lヽ ヽ::ヽ:::i:.. ll:‐― .| .: | ::l';::. l ::l::| ｀', ‐＼ヽ|::. l l レ ,ﾆ l .:i: :l ::| ヽ ',ヽ :|::l／ ｀ _,,,..-:,:: | :::l | .l;;;;; | .:l ::| ::l--- L_':, i ::l'l.| ,..z=- ''::´ヽ!:l .:::| l. |;;;;; l :::| ::l :| ＼.ヽ ::| l./,'´ﾚ<)::!!:::::::i:! .::l , .| l;;;;; | :::|l ::l l |=,＝＝ =z、,ヽ: :l | .'<,,... -‐'/ .::/ l :l .|;;;; l i::l l '; ::';.', .ll.! ﾚ-,:ii:::::'; ｀ヽ',./ , , / .:/./!/!.ヽ;; | .l | '; ':, ヽ':,.!ヾ.ヾ_... - ' /.ｲ/／/::::l丶- .l.||l iヽヽ. ヽヽ , , ! ‐'ﾞ /／ / ::::;'|:: | l | ＼＼丶ヽ _ .. ィ '/./ .:::/:l::: 追分ルカです。 l l .l ヽ::l丶 ::＞.. .._ ｀´ ,.ｨ'// .::::/::i:';:: | .|l. ! :::;|ヾニ==<二>｀ '' ‐- ィ´ /'/ .:::/::::|::ヽ:.. l ':,!:ヽ ::i'＞ '''''' ＜ r..ニ-/ニ, /ニ../ .::::/::l:::::l:::',丶 // |ヽ.,＼!ヽ ＞!::::::/´ｊ .i.l:::::／ .::::/,_,. -_,_'::;::: /' .l ::/ ＞---<''´-‐/::::::人_ ノ':::/ .:::／/.／´ ｀ヽ、 ／ /:::L../ .i'´ ｀>ニ三=-=>',..L.＝/ .::/:::/' __＼ ／ ／:::::ヽ ヽ<＿ 二＝_ニ-‐―-/ .::/:/:/ r ﾆヽLr,. l ／ ／ ./:::::::::::::::::＞--_..＝ニ 'ヽ 丶-::i .:/::i:l:;' | l l.| _'-, l ／ l:::::::::::::::::// /´:::::::::::::::::￣::｀:‐-! .::/:::l::l:l 丶ﾆﾉ '--' ＮVVVVVVV＼ ＼ ＼ ＜ ｀ヽ､ ＜／ ／"" ＼ .ノヽ. ＼ //, '〆 ） ＼ ヽ 〃 {_{ ノ ─ │i| 宇藤ギャル夫ッス。 ﾚ!小§ （○） （○） | ｲ ﾚ § u （__人__） |ﾉ どうぞよろしくお願いします。 /⌒゜。 ー‐ 。゜ｨヽ / rｰ'ゝ∞ ∞ 〆ヽ /,ﾉヾ ,> ∞∞ ヾ_ノ,| | ヽ〆 |∞| . オーナーのことを話したとき、やらない夫が珍しく敬語を使っていたことを思い出す。 ＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝ ／￣￣＼ _ノ ヽ､_ ＼ （●）（● ） | （__人___） ｜ | u | | .| ヽ 、 ,ｲ ／ヽ,ー- ﾄ､ _, ､ -─ '".:.ヽ:.:.＼__ /ノ ﾄ、__ __ ,. ー 、...:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.... ＼ r 、 _ ＼:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:::::::::::::::::::::::::::::'ｰ､ } }/ ) V::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::＼ /:ゝ/ ./ __ V ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::i:.:.:.＼ }:::::ゝ ソ ,Y i::::::/::::::＼:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|:.:.:.:. ＼ ＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝ . ﾄ VVVVVVVVﾉ＼ ＼ ＼ ヽ ＼ （このひと、いったい何者なンスかね……） ⌒≧x ／＾^＼/ ＼ ＼ 彡 〆 .u ） 丶 ∨ （やらない夫さんが 〃 ﾊ _ノ ― Y:ｉ| ｲ 从§ （ ●） （●） |从 敬語使ってたってことは結構年上……？） 乂ｲ§ （__人__） | ／ ﾟ o ｀ ー´ ／ （いや、でもそうは見えないし……） / ∽ ∽ | ヽ ヽ ∞∞ ヽ . ／ﾚVVVVVVVV ｲ ／ ／ ／ ∠ ／ ／ヽ／＾＾＼ x≦⌒ / ／ （ 〆 ミ | ′_ノ ― ﾑ ヾ えと、この土日で私物関係を運ばせて貰って、 从| （●） （● ） §从 ゝ | （__人__） §ﾙ′ 月曜日からこっちに住まわせてもらうッス。 ＼ ｀ー ´ o ﾟ ＼ ∽ ∽ ヽ / ∞∞ / / | ,. ' ´ ｀ヽ､i_＼. ＼ ／ i :. ::.. :.. ヽXi, ヽ / .: | : .::::: ::::.. :::.. ヽli, ', / .:: /l : :::::: :::::.. :::.. 'i|i l / .:i .:::i:.. / l ::::::::| ::::::|:. l::::.. .i|!:.. | .i :::| ::::;|:::. i ';:.. ::::::::l ::::/i |::::: :|l ::. l | :|::::l :::/i￣i""ヽヽ ::::::| ::::/ | /l:::::: | i l| .::.. | .l ::l :::| :::| ,z＝=.､ ＼::/ '''/""'l ＜|_:: l | |l .:::. l そう。 ヽ::| :::l :::l .!::.ｨ:〉 /.:::,: 'zi=＝x l:::｀.:| l /ヽ ::::. | l :ヽ ::| ｀" ´ / 'ﾞ .!::::イ/ヽ!: .:/ ,'/ ﾞi ,! :::. l よろしくね、ギャル夫さん。 ,ﾍ :＼ , ｀' ― /.／ .// .//::. ::::. | ,. '""" 'ヽ､. ヽ ／ィ: ／/ノ/:: .:::. :::. l / ＼ヽ ｀ ー- -‐'ﾞ／ .／ /-イ |:::. :::. :::. | ./ i＼ , ィ' ´.::;: ' ／ l | l::::..:::. :::. l ./| |、｀ ー _ ´＿/ -i'::::::／l::. l l. |:::..::: :::::. | ./ l l ヽ .._l＿.l＿ ｲ:::::: ::l::l::.. l | l:::.:::: ::::: l . ,. ' ´ ,. -::''::'"::二二'ヽ.、 ／ ／::::::::／ ＿ ｀ ヽ＼ ／/ /:::::::::／,. ＜ ´ ｀ヽ ヽ ,. -=-、 //"// ／ , ´ ｀ヾ イ / ,へ.> //／'.／ ／ ,. ' ヽ 〈 | ! ' レ／//｀ヽ ／ ／ ／ ／／ /. ', i ! !z=s/ |' ／,.. ' .,,_ _= '/ ／ ./ i , ! ';;;;;;/ .／,. z＝,s、-ヘ./ ／ l.| ／ ', |''ﾞ /／| !;;;;;ﾝ i ／ ,.. ＜/ ./ l.l じゃ、私はもう行くから。 ／ ヽ !、／／ l ｀" ／ 'ﾞ,.z=s./ / // ' ´ .ヽ /,.!ー'| | ´ !;ソ./ ／ ./i .〃 月、あとはよろしくね。 ', /i/ ヽ:/! l .. ﾉ ｀".／ .／ |/ | , -- Vi/ ＼! | ヽ..,,_ /.／／ / ﾉ また夜が更けたら顔を出すから。 ／ V. ヽ | l.,＼ .. イ／／ iﾞ ＼ ／-‐―- 、 l ヽ.| //ﾞ ' ´.|<>-'| |, | ヽ _ -/´ |￣￣ ヽ＼ | 'l i ｀ ー- , .l .l.i l ＼ /:::/:::/´::〃ハ:ｌ::::!:!ｉ:::: ｉ丶｀:!ヽ:ヽ::ヽ : /:: /::::/:ｉ::::: ﾊⅣ:;､!:::: ｌ::::ヽ!:::ｉ:::::::::::. /ｉ: /:: /ｉ::ｌ::: /ｉ::ｌヽｌ::丶:::ｌ::::::ﾊ:ｉ|::ｉ: ｉ:､::ｉ !:|ｉ:ｉ::: ｉ:ｉ:ｌｌ:::/∧:!:::ｌ｀ ､:ヽ!:ｉ/:::ｉ:ハ!::ｌ::ｉ ｌ ::|l::|::::|:|::ｌ: '/ ヽ: l ｉ::::!:!ﾄ､:!::::ｉ:ヽ! ! | ::!:|:|::::!:!: !/ィ示ヽ:! !ﾊ /ヽ !ヽ:ｌｉ:ｉ:N:::! ::: |:|::::ヾ:::!｀ヽ::ﾉ_ ' /' |! .ィ､ ｌ:!::|:!:: ' ､ｉ:|:Ⅳ:::ｉヽ! !く:::ｿ ! !::::!' / : ﾄ､!:! ヽ! , ｀ ´ /|::,':/ : !ｉ:N ｀ ノ /ｉ:!:'/ わかりました、 :､:!|ﾊ _ /::!:/′ 小:!. ヽ ￣ ｀ 'Ⅵ' オーナー。 ::::ﾘ. ＼ ｀ ／ Ⅵ. ヽ､ ´ ｀ ー _ T ´ ､ ｀ ー ､ ｀ ､ ｉ . ､ ＼. ｌ .､ 丶 ＼. ! ＼ ＼ ヽ ｌ＼ . ﾄ VVVVVVV_ﾉ＼ ＼ ＼ ﾊ ＼ ⌒≧ ／ ／＾＾＼〆 ､ ＼ 彡 〆 ＼ ＼ ヽ あ、じゃあ、 〃 ﾊ _ノ ―＼ l | ﾙ从§ （●） （●） ヾ | 俺っちもこれで。 乂§ （__人__） 从ｲ ＼ ｀ー´ ／ ／ ＼ !:/!:::::!::::::!::ヽ:ヽ{:::＼:::ヽ::::＼:::＼::ヽ:::::::ヽ!:::::::}!::::l::li| .... j/:::ｌ:::::!:､:::!::ﾄ､:､:ヽ:::::｀ヽ{､::::::＼::::＼{､::::::::::::::::i::!::l:l ! . l:i:ｌ::::i::i:､:l::lﾃ=-､:ヽ､_､::＼_,≧ｪｭ､_､＼:::::::::i::li::!::ﾘ よろしかったら !ﾊﾄ:{:!:ｉ:ﾄN{､ﾋ_ﾗﾍ､{ ＞､{ 'ｲ ﾋ_ﾗ 》＼::l::!:ﾄ!!:l::l! ヽ i､ヽ:ﾄ{､ヾ￣"´ l!＼ ｀"￣"´ |::!:l::! j:ll:! ギャル夫さんはお座りください。 . !::､::::i ｌ |:::/lj/l:!ﾘ ヾﾄ､:! ｊ!/ j|:::ﾘ ささやかですが、 ヾ! ヽ ‐ /ｲ´ｌﾊ/ }ﾄ.、 ｒ ＝＝=ｧ ./' !::// オーナーと私から ﾘl::l゛､ ､ ＿ ,ノ ／ |/:/ ｒｰ''"´ﾄ!::i{＼ ／ / !:/ 歓迎のしるしを贈りたく思います。 / ^ヽ ヾ! ヽ ＿,,、'´ / ｊ/ . :.:／:/./:／/:|:.:|:!:|:|i:.:.:ﾞ,:.:.:.ﾘ:.ヽ＼ ./:.:/:/:.:.//ハ:.:i:.:l:.:.i:.:.:i:.ヽ`:|:!:.:ヽヽ :.:/.:/:.:./:.l!::.:.ﾊ:.V:.;､:i:.:.|:.:.ヽ|:.i:.i:.:.',:.ﾞ:, /l!:/.:.:/|!.|:.:./ハ:',:|:ヽ:､|!:.:.:.ﾊ:.||:.',:.i:､:', !|l,:!:.:.:.:|.| |ﾚ/∧:l:ﾒ!:.ヽ:.:|:.|/:.i:.ﾘ:､',:|:.i:.i :|l.|:.:.:.:|!.:|:.//￢i:.{‐､.:|.ﾄ､:l:|､:.!:.:.i:ヽ|:.|:| i:.:| |:.:.|l:.:.l/ィ示ヽﾐ !.ﾒ| 〉ヽ!:|_!:.|:i.:Ｎ:.| :.:.l!:l､.:.:l､:l｀ヽ::ﾉ_, ' ﾘ |i |.,.ｨl､.|::!||:.ﾒ:ﾘ ､:.l!.Ｎ､:い!. !く:::ｿ } |:.:|/:/ モモちゃん、 !:i､.i!ﾘ ヽ! , ｀~ /|:ﾉ:/ :.i|:iN ` .: ノ /:!ﾚ/′ ちょっと早いけど今日はもう開けちゃおう。 :､l:|ﾊ ､＿___ /::i/'′ 小| ヽ ｀''ｰ‐`'' ／|/l 表の札、ＯＰＥＮにしてきてくれる？ :.:ﾄヽ ＼ ／ Ｎ|｀ヽ ヽ､ , '´ ｀`'''‐- ..,_ iT"´ ､_ ｀`''‐N､ ｀ヽ､ i ､ ｀ヽ、 | /::::::::::::::/!:::::/::::/!:/::::/!|::::/ |::::::|:::::::|:::::::::::::| /:::::::::::l::/ }:::/!:::/ !/!::/ .!|::/ |::!:::!:::::::!:::::::::::::! . /:::::::::::::ﾘ_..ハ十/_ |! !/ .l/__ }::!::/!:::/::::::::::::::| /::::::::::::/ / - l ｀ヽ:l:/ j:/::::::::::::::::′ !:::::::::::::! / - / ﾒ'/::::::::::::::′ .|:::::::::/ ! x=气ミx､ / /:::::::::::::::′ !:::::::{ .! / x=气ミx､_./::::::::::::::::′ /:::::::::! |/ .::.::.::.:: ' ./ ノ:::::::::::::::::::! /::/:::::::ヽ.! :.::.::.:/ //7:::::::::::::::::ﾘ . /::/::::::::::::｀! /￣ ､ / !i./:::::::::::::::::::| 了解っす！ /::/:::::::::::::::八 V / / }/:::::::::::::::::::::i . /::/7:::::::::::::::!::::＼ ヽ - ´ / /::::::::::::::::::::::::! {:://:::::::::::::::::|:::|:::::::`:.､ / ,.イ::::::::::::::::::::::::::′ l/ |:::::::::::::::::::|:::|:::|:::／!｀ ｰ--‐‐/ ´ /::/:::::::::::::::::::::::′ | j::::::::::::::::::::!:::!::/ﾍ }! _/_,. -‐!:/!:::::::::::::::::::::::′ /:::::::::::::::::; イ/ /! / ! ハ |i .l::/:::/､::::::::/ 从ハ::; イ /!/:!Y ! r' | ! .l/ !:/ ＞､ 足取り軽く、桃子が外へと出ていく。 . 店の照明を絞ると、薄明かりの中で、夜神の背後に並んだ無数の酒瓶とグラスが淡い光を放ち始めた。 . 「!.「! iｮ 「! |;;| _「ｉ_ _ 「!_._ _「i__. _[]_ _[]_ .｢! _[]_ }i;;;Y;;;Y....ｒ「!┬’’┐,.⌒ ､’ |_ : I‐i_ .「!.‐i_. 「! |.i┐|..「!_{.冖.｝ _「!_!´＿_｀ｆ_.｀!,[]_[|_. ;| .| !.|「!;!::::!「 !.|ｉ.⌒ |（ ）;｝ﾛ |:::| !! ::l !´=｀i |::||:[]:|:|Ｅ|:|ｌ´冖 i | | |;;;; | ‐ | .| ;;| 」_!.!L_!:_:| !_| !＿__|ヽ＿ y'≡」_」__」L :!__」､__,ﾉ__|::||:[]:|:|Ｅ|」!_|__|_|_!＿!_!＿|_=_|_」__| ＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝ _ _[]_ ._[]__ .「ｌ _「|_ .[]_ ,-‐-､.[l_ [ｌ_,[]. ..「|_ .[i ..「! :! ,-,.[]_ﾛ_!－|!. |_「!_._ﾛ_.ｨ ⌒ヽ,.「! [|._「!_ :|「!_「::|_.{iiiiiiiiii} .|[] |::::[]_;;;;|ｆ::｀i'..｀i ..| ,.! !___|. |冂.!!|￣||.冖.ｆ.ロ.ｌ（￣）.}.[] !f |.ロ.|:::|￢} ::| ..{iiiiiiiij .:|[] |:「 |;;;!|::: |≡| ..|{ ＿ }_|_」__|」!|＿||＿_|＿.卜二ノｉ＿|.!__|口」::」ﾆ!ｌ,.-‐'´ ￣｀‐-､ _|」「」」 :!|::: |__.」 ―――――‐ﾛ――――――――――――‐./ ｌ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;li.―――――― ￣￣￣￣￣_| |_￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣.{ ｌ;;,;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ｌ }￣￣￣￣￣￣ ]_ 「! []_ ＿ |,.-､!.__. __.._. __._._._.__.____ .__._.__.__._ } ｌ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ｌ.,' .＿. ,.‐､ __ .i |´=｀i;;;||―||!= }!|. |.|. | |.|. | | |.|. |. |. |.|. |.|. |. | | ! l;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;{j !―!￢!￣|‐| | 」.|､__,ﾉ;;;!!|| .!!.ｰ'.|| || | || | | ||. | |. || || |. | | 丶ﾉ!;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;l . |. | . | | |. | ￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ ―――――――――――――――――――――――――──────‐ .;.;.;.;. . _,.................,,,_ .;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.; . _,.................,,,_ .;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.; ;.;. _'´;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;｀ ､ .;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.; _'´;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;｀ ､ .;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;. .;. ｌ. ｀ '''''''''''''''''''''' ´ ｌ ;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;. ｌ. ｀ '''''''''''''''''''''' ´ ｌ .;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.; ;.;. ｀ー――――― ' .;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;..;.;.;. ｀ー――――― ' .;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;. .;.;.;.;.;.;.;.;.;.; |ll | .;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.; | il |.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.;.; :.:.:.:.:.:.:.:.:.:. |ll | .:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: | il | .:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. .:.:.:.:.:.:.:.:.:.: |ll | .:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: | il | :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: :.:.:.:.:.:.:.:.:.:. |ll | .:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: | il | .:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. ニニニニ |ll | ニニニニ二二二二二二二二二ニニ | il |ニニニニニニニニニﾆ '''''''''''''''''''' |ll | '''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''' | il |'''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''''' :.:.:.:.:.:.:.:.:.:. |ll | .:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: | il | .:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. . 身支度が整っているのを確認すると、バーテンダーが小さなカップを静かに置いた。 !:/!:::::!::::::!::ヽ:ヽ{:::＼:::ヽ::::＼:::＼::ヽ:::::::ヽ!:::::::}!::::l::li| .... j/:::ｌ:::::!:､:::!::ﾄ､:､:ヽ:::::｀ヽ{､::::::＼::::＼{､::::::::::::::::i::!::l:l ! . l:i:ｌ::::i::i:､:l::lﾃ=-､:ヽ､_､::＼_,≧ｪｭ､_､＼:::::::::i::li::!::ﾘ !ﾊﾄ:{:!:ｉ:ﾄN{､ﾋ_ﾗﾍ､{ ＞､{ 'ｲ ﾋ_ﾗ 》＼::l::!:ﾄ!!:l::l! ヽ i､ヽ:ﾄ{､ヾ￣"´ l!＼ ｀"￣"´ |::!:l::! j:ll:! . !::､::::i ｌ |:::/lj/l:!ﾘ ようこそ、 ヾﾄ､:! ｊ!/ j|:::ﾘ ヾ! ヽ ‐ /ｲ´ｌﾊ/ 追分へ。 }ﾄ.、 ､ _＿ ＿ , /' !::// ﾘl::l゛､ .／ |/:/ ｒｰ''"´ﾄ!::i{＼ ／ / !:/ / ^ヽ ヾ! ヽ ＿,,、'´ / ｊ/ . 澄んだコンソメスープをギャル夫は見つめる。 ＮVVVVVVV＼ ＼ ＼ ＜ ｀ヽ､ ＜／ ／"" ＼ .ノヽ. ＼ //, '〆 ） ＼ ヽ 〃 {_{ ノ ヽ､ │i| ﾚ!小§ （●） （●） | ｲ ﾚ § （__人__） |ﾉ ＿＿＞゜。 `ー'´ 。゜ ／|:::::::{:::::::i ∞ ∞ |:::＼ /:::::|:::::::|:::::::| ∞∞ .|:::::::::∧ /::::::::|:::::::|:::::::ト、 ＼,イ///イ ,':::::::::::|::::::::|:::::|:::::＼ ／＼|(0)//／i |::::::::::::|:::::::::|::::|:::::::oV::::::::::|∨/::::::::::| . そっと口に運ぶと、新しい時間が流れ始めた。 （ `. ､ ｀ヽ. ｀ヽ ﾉ ,! ﾉ ,r '´ _ ' _, ! r'´ r‐' , , -─=＝i＝＝i=‐- .._ // ,＿.......i............___ ヽヽ ﾄヽ.-''´:.:.:::::::.:.:.:.::::::::::::::.ソﾉl l ｀｀ ー＝＝＝＝-―´´ / ‐- ､ | ゝ!─､ l ! ﾉ､＿j j .. ', ゝ＿ノノ ゝ､ ／ . ｀ ｀￣￣￣￣ ´ . 三ﾆ ＿ |: : : : : ≧ﾆ三ﾆ≦ ､､, .| |; ; ; ; ; ; ; ; ; ￣ニ=- ＿|: : `: Ｔ BAR | | lミlミｌ |; ; ; ; ; ; ; ; ; ‐-三|: : : : :| 追 分 | | フ|く |; ; ; ; ; ; ; ; ; `i l ｒ‐- _. 三l: : : ::└―――┴'‐-ニ'ノ; ; ; ; ; ; ; ; ; . l l | 三ﾆ | 三|: : : : : : : |: :l三≧ｚ ＜二ｲ; ; ; ; ; ; ; ;.; . l l | 三ﾆ | 三|: : : : : : : |: :|///////l: : :|; ; ; ;_;_; ; ; ; /￣/ ﾞ| 三ﾆ | 三|: : : : : : : |: :|///////l: : :|; ; ; |; ;|二ﾆ ｲ | 三ﾆ | 三|: : : : : : : |: :|///////l: : :|; ; ; |; ;|XXX . l l | 三ﾆ | 三|: : : : : : : |: :|///////l: : :|i二ﾆ-ｚ_XX . l l | 三ﾆ | 三|: : : : : : : |: :|///////l ／ll: : ll : : llXX . l l | 三ﾆ | 三|: : : : : : : |: :|//////／ll: :ll ll : : llXX . l l | 二二 | 三|: : : : : : : |: :|////ｉ ｲ/l.ll: :ll: : ll : : ll三 ＼ ￣￣￣ 三|: : : : : : : |: :|////iｌ'//l.ll ll＿ll＿ ll三 ヽ ＼ .三|: : : : :_:_:_|: :|-ﾆニll二__lｌﾆllﾆｘｚ≦三ﾐ . lヽｲ 三|￣￣＿_l二二ﾆﾆll二ﾆll_ニ三三三三 . l l 三| l二二ニニﾆllニl≦ニ三三三三' . l l 三| -=ﾆニニニ二二ll＞三三三三ﾆ-‐'' . l l 三|ニ二二二二二二|三三ﾆ-‐''"´ ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿|＼ [|[|| To Be Continued....! > ￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣|／ . お目汚しでございました。 来週末に第二話をお届けいたします。 お付き合いいただけましたら幸いです。 凄くいい雰囲気のお話ですね。 何かこの雰囲気がたまらない…何処か、穏やかでいて、心に響くような…！ 今度オールドファッションドを頼んでみよう 原作買いたくなった
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